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ネタバレ感想「三千円の使いかた 」原田ひ香

2021-05-26 | 小説・漫画他
先日「一橋桐子(76)の犯罪日記」なる本を知り、すぐ読みたいと思ったものの、図書館の順番待ちが長そうなので、原田ひ香さんの別の本を先に読んでみようとこの本を手に取りました。
原田さんの本を読むのはこれが初めてでしたが、とても読みやすく面白かったです。
また別の本も読んでみよう!と思いました。

「三千円の使いかた 」
身近で、よくありそうなお話、人達が登場します。
琴子さんという素敵なおばあ様、息子の妻の智子55歳、娘が2人美帆と真帆、この4人をメインに、それぞれの日常と悩みと変化を描いています。
各世代の事を良く解って書かれているなあと感じました。
原田ひ香さんは1970年産まれということなので、年代的には智子さんに近いのかな?
ご結婚されているそうだけれど、もしかしたら娘さんをお持ちなのかな?

第1話 三千円の使いかた
御厨家のメンバーの軽い紹介と、本章は美帆がメインのお話。
社会人2年目の美帆は一人暮らしをしていて、お金を貯めようと決意する。
会社の44歳独身のお嬢様先輩の街絵さんのリストラと、会社の人達の酷い言いぐさに腹立ったー。(後の章で街絵さんが新しい目的を見つけて生き生きと暮らしている様子が描かれていて、ほっとしたし、何歳になっても始められるっていう処とか読んでいて凄く気持ちが良かった)

第2話 七十歳のハローワーク
琴子 年金で細々と暮らしている。実は貯金は1千万あるが、それに手をつけたくない。
仕事をしてみようと思い立ち、面接に行ったりし、ラストは老舗の和菓子屋で働くことになる。

第3話 目指せ、貯金一千万
長女の真帆 学生時代からの恋人と早くに結婚し、一人娘も出来て幸せに3人暮らしているものの、夫の稼ぎは少ない。生活を切り詰め1000万を貯めようと頑張っている。
そんな時、昔からの女友達と会っておしゃべりしたら、心がザワついた・・。友達が近く結婚するのだが、ダイヤの豪華な指輪に住むのはタワマンらしい・・。この友人は婚約破棄するのですが(当然) 相手の親の生命保険のかけ方とか異常。有り得ない。

第4話 費用対効果
小森安生という、琴子がホームセンターでお花を買う時、シェアして以来の男友達。
ずっとお気楽に暮らしていたが、きなりという長年の恋人が子供を産みたいと言い出し、逃げるように遠い場所にバイトに出かけてしまう。そこで、れなという娘に誘われて1回だけ・・。
琴子さんと仲良しだとはいえ、この男性は嫌だな。きなりが可哀想。最後何度も反省の気持ちを示してきなりに会いに来てたけど・・・

第5話 熟年離婚の経済学
智子がガンの手術をして退院してきた。しかし夫は相変わらず何もしない。虚しくて溜息ばかり出る。貯蓄も少なくて、先の事を考えると不安だ・・。
病院の付き添いで来てくれている長年の元客室乗務員の親友が離婚する。
(後の章で、智子と夫が散歩を初めている事などが語られる。どうやら夫婦関係は少しは良い方向に行ってるのかな)

第6話 節約家の人々
美帆に彼氏が出来て、結婚を考える様になる。が、なんと彼氏の親が勝手に奨学金を借りており、それの返却が550万(利子を入れると700万)があるという。彼の実家にお邪魔したら、心配に思ってしまう様なご両親だった・・・。だいたい息子に黙って奨学金を借りて、その後息子に支払い義務を転換するってだけで、ありえない親だわ。息子が彼女を初めて家に連れて来たというのに、ちゃんとした挨拶もせずにゴロゴロしている父親と兄弟。

一番印象に残ったのは、琴子さんがまた働く事になるエピソード。応援したくなったし、こんな風なおばあさま良いなぁ!と思いました。
それと、ラストのお話。
彼氏の親、大丈夫ーー?!そんな親と親戚になっちゃって大丈夫なのかなあ、って心配になっちゃったわ・・・。私だったら反対しちゃうかも・・。
智子・琴子のアイディア(奨学金550万のうちの500万は琴子が出してくれて、彼氏が今後10年かけて毎月4万位づつ返済) 娘を思っての事だと思うけど・・・うーーん・・・・。心配だわ・・。

三千円の使いかた 原田ひ香 – 2018/4/18
70代、50代、30代、20代の御厨家の3代にわたる女性たちの節約ストーリー。
内容(「BOOK」データベースより)
24歳、社会人2年目の美帆。貯金に目覚める。29歳、子育て中の専業主婦、真帆。プチ稼ぎに夢中。55歳、美帆・真帆の母親、智子。体調不良に悩む。73歳、美帆・真帆の祖母、琴子。パートを始める。御厨家の人々が直面する、将来への不安や人生のピンチ。
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9 コメント

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Unknown (水無月・R)
2021-05-27 17:47:01
latifaさん、こんにちは(^^)。
それぞれの女性たちがしっかりしてるのが、素敵でした。
対する男性陣のポンコツというか頼りなさというか・・にはガックリしましたね(笑)。
特に、美帆の彼氏に関しては、「愛があれば大丈夫、じゃない!!」とグチグチ言いながら読んでました・・・。私も、すご~く心配です。

https://mina-r.at.webry.info/202103/article_2.html
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Unknown (苗坊)
2021-05-27 19:37:03
こんばんは。
私も琴子さんが1番印象的で好きでした。
働いている姿は生き生きとしていて素敵だと思いました。
美帆に関しては私も同じです^^;
せっかくお金について勉強してきたのにそんな男とその家族のために使っていいの?と思ってしまいました。心配ですよね~
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水無月・Rさん☆ (latifa)
2021-05-28 10:50:46
こんにちは、水無月・Rさん
そうですよね、この本に登場する男性って、ダメな人ばかり。

美帆の彼氏ですが、お金よりも相手の家族が心配ですよー!こんな家で育った人で大丈夫なのかしらー。

もし結婚して3年で離婚したら、離婚後もコンスタントに借金の支払い続けてもらえるの?とかまで考えちゃいましたよ。(考え過ぎ)
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苗坊さん☆ (latifa)
2021-05-28 10:55:03
苗坊さん、こんにちは!
そういえば書き忘れちゃったのですが、苗坊さんちで、
>琴子さんが働いて所得が増えると翌年から国民健康保険料が上がると思う 75歳になってからの後期高齢者医療保険料も同様
っていうのを読んで、そうなんだー!って勉強になりましたよ。知らなかったので
まあ、私自身はその年代で働ける気力体力があるとは思えないのですけれども、そういう知識が無かったら後で慌てる事があったたかも。

美帆、やっぱり心配になりますよね・・
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文庫化 (こに)
2021-06-01 16:47:08
待っているところです。
早く読みたいな^^

いよいよ来週から光くんが始まりますね。そちらも楽しみです♪
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こにさん☆ (latifa)
2021-06-03 09:00:40
こにさん、こんにちは
わーい、こにさんも、この本これから読む処なんですね。
感想楽しみに待っています

光君の続編も楽しみです
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Unknown (Unknown)
2021-09-22 10:59:46
>一番印象に残ったのは、琴子さんがまた働く事になるエピソード。彼氏の親、大丈夫ーー?!そんな親と親戚になっちゃって大丈夫なのかなあ、って心配になっちゃったわ・・・。私だったら反対しちゃうかも・・。

昨日に読了、私もlatifaさんと全く同じな感想を持ちました。ラストの第6話では、現在の皇室で話題になっている事柄が喚起されました。暮らす以上経済感覚は問題になると考えてるので、私は狭量な人間なんかしらと本を閉じたのでした。でも、ここは譲れないよね! でも、得てして生活面で男性は幼いから、少しづつ大人になっていくものでもあるんだよねなんて
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Unknown (しずく)
2021-09-22 11:01:03
またやっちゃった、前期のコメントはわたくしでした
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しずくさん☆ (latifa)
2021-09-23 08:05:13
しずくさん、こんにちは
2度コメントありがとうございます。
なんとなーく、しずくさんかな?って解ったと思いますよ

お読みになられたんですねー。
同じ感想で嬉しいです!

ラストのお話。ちょっと心配ですよね・・・。これって、今発表するなら作家さん、展開を変えるのかも・・・。

皇室の件、驚きですよね・・。問題多すぎるお相手ですもん・・・。
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