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リートリンの覚書

名所江戸百景を訪ねて 第58景 「亀戸天神境内」


名所江戸百景を訪ねて


名所江戸百景を訪ねて
第58景 「亀戸天神境内」


満開の藤の花を前面に描き、背景の中央に描かれているのは亀戸天神社の太鼓橋です。大きさの規模から察すると男橋と思われます。

藤の花の位置と松の木は中の島にあることから、この作品は東側から男橋を描いたと思われます。

空の色から察すると、朝焼けそれとも夕焼けでしょうか。


亀戸天神



亀戸天神社は、東京都江東区亀戸にある神社、東京十社の一つです。

下町の天神さまとして広く知れわたり多くの人々に親しまれている神社です。

春は「梅の花」と「藤の花」、秋は「菊の花」とまさに「花の天神様」と呼ばれています。



描かれた場所は、
現在どのようになっているのでしょうか?
訪ねてみました。




亀戸天神社の太鼓橋・男橋を撮影してみました。

百景と現在の写真を並べて見ますと、藤の木の幹が明らかに違いますね。年を重ねてきたことがよくわかります。

また、心字池の水の色も、当時はもっと澄んでいたことが百景からわかります。現在は緑色で汚い感じ。百景のような澄んだ池を見てみたい気がします。一度、池の水全部抜いてみる?

そして、松の枝は見えず、代わりに藤棚が増えていました。個人的には松の木の方が見栄えがいいなぁと思います。

あと藤の花房の長さが違いました。私が訪れたときには他の場所の花房も短めでした。百景では広重がデフォルメしたのでしょうか?

でも、広重の作品は洗練されていて、景色の良さが前面に打ち出されています。訪れたいと思わせる浮世絵です。



最後に
 
江戸時代の人々が愛した亀戸天神の藤の花。現在もたくさんの人々が訪れていました。



 
藤の花は大変美しかったです。








参考
別冊太陽 広重「名所江戸百景」の旅 平凡社 監修 安村敏信
Wikipedia

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