古事記 上つ巻 現代語訳 二十五
古事記 上つ巻
天の石屋・神々の議り
現代語訳(ゆる~っと訳)
こういうわけで、八百万の神々は、天安の河原に集まり集まって、
高御産巣日神(たかみむすひのかみ)の子、思金神(おもいかねのかみ)に思案をさせて、
常世長鳴鳥(とこよのながなきどり)を集めて鳴かせ、
天安河の川上の質の堅い石と、天の金山の鉄を材料として取り、
鍛冶の天津麻羅 ( あまつまら )を探し求め、
伊斯許理度売命 ( いしこりどめのみこと ) に命じて、鏡を作らせ、
玉祖命(たまのおやのみこと)に命じて、八尺の勾玉が数多く連ねた玉緒を作らせ、
天児屋命(あめのこやねのみこと)と布刀玉命(ふとだまのみこと)を呼びよせ、
天の香山のオスの鹿の肩甲骨を抜き取って、天の香山の天のウワミズザクラでそれを焼き、占いをさせました。
天の香山の枝葉が多く茂っている真賢木(さかき)を根のついたまま掘り取って、
上の枝に八尺の勾玉が数多く連ねた玉緒を取りつけ、
中の枝に八尺鏡を取りつけ、
下の枝に楮の樹皮のぬさ、麻のぬさを取り垂らして、
・和幣/幣帛/幣(にきて)
榊 (さかき) の枝に掛けて、神前にささげる麻や楮 (こうぞ) で織った布
これら様々なの物を、布刀玉命(ふとたまのみこと)が捧げ物としてたてまつり、
天児屋命が、祝詞を唱えて神に祈り、
天之手力男神(あめのたぢからおのかみ)は、戸のわきに隠れ立って、
天宇受売命(あめのうずめのみこと)は、
天の香山の天のヒカゲノカズラをたすき掛けし、
天の真拆(まさき)を髪飾りとし、
・日影(ひかげ)
ヒカゲノカズラ
・真拆(まさき)
テイカカズラ、またはツルマサキの古名。
天の香山の小竹葉(ささば)を束ねて手に持ち、
天の石屋の戸の前にオケをふせて、踏み轟かし、
神がかりして、
胸をあらわにし、下衣の紐を陰部まで垂らしました。
すると、高天の原が震え動きそうなくらい、八百万の神々が共にわらいました。
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明日に続きます。
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