魏志倭人伝・現代語訳
魏志倭人伝は、中国の歴史書『三国志』の中の「魏書」の第30巻烏丸鮮卑東夷伝倭人条の略称です。
当時の日本列島にいた民族・倭人の習俗や地理などについて書かれています。
倭国の場所
原文倭人在帯方東南大海之中、依山島為国邑。旧百餘国、漢時有朝見者、今使訳所通三十国。
書き下し文倭人は帯方東南の大海の中に在り、山島に依りて国邑を成す。旧百餘国、漢時に朝見する者あり、今使訳の通じる所は三十国なり。
現代語訳
倭人は帯方郡の東南の海の向こうにおり、
山の多い島にクニやムラを作っています。
昔は百余りの小国に分かれていました。
漢の時代に朝貢してくる者がいました。
現在は使者と通訳を派遣してくるものは
30か国あります。
・帯方郡(たいほうぐん)
前漢の武帝が元封(げんぽう)3年(前108)に、朝鮮半島北部を植民地として楽浪郡を設置しました。郡治は平壌(ぴょんやん)に置かれ、太守が韓(かん)・濊(わい)・貊(ばく)の諸族を治めました。
・漢(かん)
中国の王朝。前漢(紀元前206年~8)と後漢(25~220)の二つの王朝(両漢)を総称して「漢王朝」と呼びます。
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参考
かくも明快な魏志倭人伝 木佐 敬久
富士房インターナショナル
倭人・倭国伝全釈 鳥越 憲三朗
中央公論新社
Wikipedia