大水口宿禰
(おおみくちすくね)
穂積臣(ほずみのおみ)の遠祖
大物主神から託宣を受けたひとりです。
「日本書紀」では
日本書紀巻第五では、
このように登場しています。
”秋八月七日、倭迹速神浅茅原目妙姫(やまととはやかみあさぢはらまくはしひめ)、穂積臣(ほずみのおみ)の遠祖の大水口宿禰(おおみくちすくね)、伊勢麻績君(いせのおみのきみ)の三人が共に同じ夢をみて、”
夢の中で大物主神から、
祭主に大田田根子を立てて、
大物主神を祀れば、
国内は平安に、海外は伏すだろうという
託宣を受けたひとりです。
名前のみの記述で、
詳しい活躍は記されていません。
日本書紀巻第六一伝では、
このように登場しています。
“倭大神(やまとおおかみ)が、穂積臣の遠祖大水口宿禰に神懸かりして、「太初の時、(イザナキ・イザナミ二神が)約束して、『天照大神は、高天原のすべてを治めよ、皇御孫尊は、葦原中国の八十魂神(やそみたまのかみ)を治めよ。我は大地官(おおつちつかさ・大地の神)を治めよう』をいった。”
倭大神が大水口宿禰神懸かりして、
「先帝崇神天皇は天神地祇を祭祀したが、事細かな根源を探ろうとせず、粗く枝葉を知るにとどめた。故に天皇は短命だった。是を以て、先帝の至らぬところを悔い改め慎み祭祀したなら寿命は延び天下太平になるだろう」
と託宣しました。
そこで垂仁天皇は
長尾市(ながおち)宿禰に命じて
倭大神を祀らせました。
「古事記」では
古事記に記載はありません。
そのほか
・水口神社の由緒によりますと、
大水口宿禰命は
饒速日命(にぎはやひのみこと)の6世孫、
出石心大臣命(いずしごころおほをみのみこと)の
御子で滋賀県甲賀市辺りを
開拓された祖神とされています。
主な神社
水口神社(滋賀県)
伊香色雄
(いかがしこお)
物部連の祖
神の物を分配する班物者(ものわかつひと)
・別名
伊迦賀色許男命
「日本書紀」では
日本書紀巻第五では、
このように登場しています。
”さっそく物部連の租の伊香色雄(いかがしこお)を、神の班物者(ものわかつひと・物を分配するひと)とすることについて占うと、吉であるとでました。”
日本書紀巻第五では、
名前のみの記述で、
詳しい活躍は記されていません。
主な神社
伊加加志神社(徳島県)
曽弥神社(大阪府)
高橋活日
(いくひ)
大物主大神の挙酒(さかひと・神酒の管掌者)
「日本書紀」では
日本書紀巻第五では、
このように登場しています。
”八年、夏四月一六日、高橋邑(奈良市杏町高橋)の活日(いくひ)を(大物主)大神の挙酒(さかひと)としました。”
大物主大神の神酒の管掌者です。
そのほか
・崇神天皇の時代に
酒造りを行い、大神神社の祭神、
大物主命の神託により一夜のうちに
上質の神酒を造り上げたと伝えられています。
古くから「一夜酒(ひとよざけ)の神」
とも呼ばれています。
現在も杜氏(とうじ)の祖神として、
酒造業者や杜氏からの信仰を集めています。
主な神社
大神神社摂社・活日神社(奈良県)