娘がお付き合いしている男性と同棲を始めるということで
ワタシとダンナ様と娘とお相手の4人で初顔合わせにランチを
ご一緒することになりました
決まった瞬間から お相手の方がサクサクと動いてくれまして
あっという間に(てか その日のうちに)場所も予約も決まってしまいまして
とにかく やること「はやッ」という印象・・
13時に予約ということで
ワタシと娘とダンナ様の3人で横浜に向かいました
「10分前に着けばいいね」と、話し合っていたら
娘に「5分前に来てほしい」とメールが・・・
「電車に乗り遅れたのかな?」と、話しながら ゆっくり向かうと
お店の前に ワタシ達がやってくる方向とは
反対をむいた後ろ姿の男性が立っておりました
スーツをビシっと決め直立不動の男性の後ろ姿からは
どこかの旅行会社のツアー添乗員が
これから始まるツアーの集合場所で
参加者をお迎えする準備万端オーラが漂っており
添乗員でなければ お得意様をお待ちしている接待社員というか
その緊張度が 背中から はみ出し溢れでていました
娘のお相手は この男性であるに違いない・・・
ということだけは すぐに分かりました
娘が声をかけると 男性はびっくりしたように振り返り
すぐに 「初めまして」の挨拶とともに
「傘をお預かりいたします」とサクッと全員分の傘を受け取り
「席も もう出来上がっております」といいながら
予約席まで案内してくれました
前もってお店の人に全ての段取りを確認し
ワタシ達を迎えるために娘に5分前に来るように指示してたのか・・と
そこで初めて凡人のワタシ達は理解しました・・
席について 飲み物を注文し とりあえず乾杯すると
お相手の方は自己紹介を始めました
どこで生まれて どこで育った そして
卒業した小学校の名前まで 正確にきちんとお話され
👆どこにあるのか全然わかりませんでしたけど・・
今に至るまでの経歴を述べられたあとで
娘とは結婚を前提としたうえで
いつくらいまでを目途に入籍を考えて
同棲から始めたいと考えております
というようなハナシをビシっと決めてきました
そんな紳士的な態度に 初めから推されまくりのダンナ様は
席について10分も経ってないのに
「あなたは いい人なのでお任せします」
それ もう言っちゃいますか?
はやすぎでしょッ!!( ゚Д゚)
娘には 電話で
「同棲はダメなんじゃないの?」とか
ワタシには
「ヤリたいだけの男じゃないだろうな」とか
散々言ってたのに
すでに相手のペースに乗せられて借りてきた猫状態・・・
しかも 手土産に ダンナ様の大好物の水ようかんまで用意されていて
何から何まで隙がない・・・
ワタシは 娘のお相手として
お酒呑みだけは絶対にイヤだという事を ずっと伝えてきましたが
👆酒乱の父に懲りてます
お相手の方は お酒はたしなむ程度な上にタバコも吸わないとのこと
しかも 結構なイケメンで スタイルもよろしい・・ときてるので
意外にもパーフェクト(・・?
彼の雰囲気からは 育ちのよさが 悶々と湧き出ています・・
話し方にも品が漂ってるし 物腰も穏やか・・・
ずっと公立学校で雑草のような育ちの我が家と明らかに
何かが違う・・・ (お相手は中学から私立の一貫校)
今までの人生で このようなタイプに出会った事がないので
ちょっと わたくし
どうしましょう・・・
だんだん ビビって参りました
こんなハイスペックな男性と
うちの子がうまくやっていけますか?
ワタシとダンナ様が以心伝心で思う事はだたひとつ・・
こっちの経歴 聞いてこない下さい・・・
ダンナ様といえば
あの名作ドラマ「ふぞろいの林檎たち」世代であり
まさにリアルで
その中の林檎そのものの人生を
送ってきた人です
何を言っても墓穴を掘りそうで
とにかく娘のことを話題にしようと思ったのか
今日のNGワードである「娘が病弱」
という話題を突然切り出してきました
「うちの娘は 小さい頃から入院をじゅう・・・」
お相手の方が ピクッと目を見開いたのを見逃さなかったワタシは
思わず 足でダンナ様を蹴とばしました
体が弱いのがネックと散々お相手のご家族に言われているのに
これ以上 病弱アピールしてどーすんのよ!!
と、我に返ったダンナ様は いきなりハナシの路線を自分に変えて
「ボクもね (体が弱くて)
小学校の3年まで
養護学級に入ってたんだ」
と、いう本日最もいらない情報をババーンと打ち上げてしまいました
こんなこともありながらも
あっという間に2時間が過ぎてしまい
和やかに初顔合わせは終わりました
お店を後にして、ワタシ達の姿がみえなくなるまで
2人は見送り続けてくれました
ダンナ様は 「・・安心した」と一言いったあと
「でも・・もう少し ブサイクだったらなぁ・・」
と言うので 「(・・?」となったワタシに
「浮気が心配だな」
なるほど・・・・・
子どもに全く無関心な父親と思ってきましたが
妻に対する気持ちとは違い
父らしいこと少しは考えるんだなぁ・・・
と、ちょっぴりダンナ様を見直しました
しばらくして娘から
「今日はありがとう」というメールが来ました
「どうだった?」とお相手の事を
ワタシ達がどう思ったか気になったようで聞いてきましたが
「とてもしっかりした良い人だった」と返すと
「ほんと?」と嬉しそうな返事が来たので
これが結婚の挨拶だったらなぁ・・・
同棲か・・・ おじいちゃんになんて言ったらいいのかしら・・
とは思いつつも ここは背中を押してやらないと・・と思い直し
「がんばってね」 と送り返すと
「ありがとう がんばる」
娘も親がお相手を気に入ってくれたことが
とっても嬉しかったようでした
ワタシもダンナ様と
「良い方向に進むといいね」と 語り合い
「今日は いい会食になったね~」などと言い合っていたその時に
という娘からのメールの画面に
背中が凍りつきました・・・