一昨日、 朝の9時半ころ
我が家にインターホンが鳴りました
ワタシは仕事中でしたが、買い物に出る寸前の父が出ると
「この近所で屋根の工事をしていた者ですが
お宅の裏側の屋根瓦がずれているのが見えたので」
と、業者さん3人組が門の前に立っていました
「明日は大雨の予報ですし 心配ですから
よろしかったら 上らせてください」と。
先月と今月の2回 とんでもない台風がやってきて
気なってはいたので やっぱりずれたか・・?
と、ちょっと思った父
我が家は道路側に面した戸建てですので
南側の屋根の状態は見えるのですが
北側の屋根の状態は見えません
「北側の瓦って言っても どこから見えたんだ
どんなふうになってたんだ」と、詳しく尋ねる父に
「この少し裏の方のお宅です。そこからお宅の屋根の瓦が
一直線に見えない箇所があったので ずれてると思います」
工事していたお宅も台風で屋根の補修を頼まれてやっていたんですよ
この前の台風は すごかったですからね
というような話に 父が
「瓦屋根がずれてるって言っても 直してもらうのには
いくらかかかるだろう。いくらで直してくれるっていうんだ」
と、詰め寄ると
「いえいえ、2,3分で済みますので お金なんていりません」
「え、善意でやってくれるのか?」
と聞くと
「はい。明日は雨ですから 雨漏りしては大変でしょう」
「やってもらって 無料というわけにはいかないだろう!
いくらなりとも金は かかるはずだ」
と、さらに言うと
「いえ、すぐに終わりますから」
との返答。
絶対に「無料」という念押しを済ませ 父は
「じゃあ上って見てくれ」とお願いすることにしました
業者さんが梯子を用意する間に
たまたま午後から出勤だった息子が2階で寝ていたので
「一緒に屋根に上がって 見てきてくれや」と
息子を起こしに行きました
息子が着替えに時間がかかったので 業者さんは
息子が来た時には もう屋根に上がっていました。
息子が屋根に手をかける所まで上ると霧雨が降ってきたので
素人が上がると危ないから、ということで
息子は上がらず そのまま下りました
84歳の父も屋根に上がるまでは さすがにしませんでしたが
屋根に頭をのせるくらいまで上ってきて
「写真撮ってください」と注文したので
業者さん達は
「おいくつですか・・・?(・・?」と
かなり驚いていたそうです
業者さん達は チャッチャと作業を終わらすと
降りて来て
「2枚ほどずれてました」
と、スマホらしきもので撮った瓦がずれた画像と
元通りになった画像を見せてくれたので
父は 息子のスマホに この画像を撮るように命じました
父は心から感謝の意を述べ
名刺をくれとお願いし
今どき、こんな親切な若者がいるんか・・と
この日本も まだまだ捨てたモンじゃないな・・と
珍しく感動モードに突入しました
ワタシの帰宅を待ち構えて
ワタシが帰ってくると 嬉しそうに長々と語りました
「名刺ももらったし、暮れにでも
お酒でも送ろうかと思う」
と、とにかく この親切な業者さんをベタ褒めしてまして
ワタシも瓦の事は とても気になっていたので
「よかったね。 ついてたね~
今度何かあったら ここに頼むといいね
名刺は無くさないようにしないとね」
と、2人で安堵しました
さて、そこから2日ほど経ちますと
あれだけベタ褒めしていた父が
「あの業者・・どこで工事して うちの屋根が見えたんだ?」
「うちに来たのが9時半だぞ・・ こんな時間にひと仕事終わるか?」
「うちの瓦は かなり重いから近所の瓦が先に飛ばないとおかしい」
「近所の屋根をずっと見てきたけど どこも瓦 何ともないぞ」
「うちの瓦だけ ずれるなんて おかしい」
「でも写真撮ってくれたしねぇ・・
しかも無料だったしねぇ・・」
「そこなんだ! いまどき無料で直すなんて
やっぱりおかしい」
「あとになって あいつらのハナシを思い出すと
何かがひっかかる しかも直してくれた後
すっとんで帰ってたぞ」
でもお金も請求せず帰って行ったわけですから・・
疑うっていうのもヒトとして どうなの?
父はヒトを信じるってことを あまりしないヒトなので
珍しく感謝して ちょっとは仏さまに近づいたのかな
と思ったものの
やっぱり性格って直らないんだなぁ・・
などと辟易したワタクシ
とりあえず
父がもらった名刺をたよりに会社を調べることにしました
ホームページを見ると ステキな感じの不動産の株式会社。
社長のご挨拶には 顔写真つきで
夢を追いかけるために中卒でスポーツのプロを
目指して頑張ってきたが
今は会社を経営する人になったので高卒認定をとり
大学に通い経営の勉強をしている・・などなど
1本筋の通った苦労人のような
真っ直ぐ且つ素直で正直な文面が
つらつらと書かれておりました
あら・・素晴らしい方なのね
プロの選手だったんだ・・
一体 どこの大学で学んでいるんだろう
と、ちょっと興味が沸き起こり
社長の名前で再検索をかけてみました
すると
違う社名(同じ業種)で
この社長と同じ名前の社長がヒットしまして
あら 同姓同名の同業者?しかも住所も近い・・
と、さらに検索していくと
「近所で工事をしていて お宅の屋根瓦がずれているのが
見えました」と突然訪問し
高額修理を推し進める手口で業務停止3か月
!なんじゃ こりゃ!
この会社と うちの屋根に上った業者の会社の関連は?
社長は同一人物ですか?
これ・・同姓同名なだけだったら とっても迷惑なハナシでは?
イヤイヤ 待て待て・・ 地域も近くて業種が同じで社長名が同じって
同一人物に間違いないでしょう!!
とにかく この2つの会社の関連を調べなければ・・
と、検索しつづけ やっと!! 社名変更履歴にたどり着きました・・
この会社 業務停止命令を受けたからか どうか分かりませんが
社名を変え 全く違う会社のフリ?して存続していたのです
2017に起業して2018には停止命令を受け、社名変更となり
ホームページも作り替え
(前のものは
そのまま さも まだ存続しているかのように見えます)
社名変更についても触れず ナニゴトもなかったかのように経営中・・
業務停止命令が下り 改心し 本当に善意で瓦を直してくれるような
会社に生まれ変わったの(。´・ω・)?
この会社を中傷する気は さらさらありませんが・・
なにしろ 我が家に来たヒトたちは
他の修理を勧めるでもなく
ホントに無料で帰って行ったので・・・
しかし!
もう一度、 今日になって疑念が沸いた父のハナシを
おさらいすると
うちの屋根が見える家って どこなのよ・・ 多分ないだろ・・
なぜなら うちの裏の家も その隣家も かなりデカいんですから!
朝の9時半に工事が終わって帰る修理屋って・・
(しかも この会社 横浜市外です)
色々考えると・・
いつもの手口で 瓦屋根のお家のインターホンを鳴らしてみた
ジジイが出てきた これはイケる!
と、思ったけれど
意外にもボケてないどころか もと土木業をしていた
とんでもない博識をひけらかすような父から漂う
空恐ろしいオーラに
「これは 後々
めんどくさいことになる家かもしれない・・」と
ピンとくる・・
しかも引くに引けないので 屋根に上って
わざと瓦をずらした後に戻す・・という自作自演をして
一目散にずらかった
思いたくないけど
これが真相・・・のような気がします
こうなっては
瓦の写真も 元にもどったものが 先に撮った写真では?
なんていう疑惑まで 持ち上がり
まさか ずらして帰ってったんじゃ・・
なんて余計な心配まで募る始末です・・・
瓦屋根のお家は 瓦が落ちるという不安が
いつでも付きまとうものですが
ホント―に ホント―に
気を付けましょう!
無料でも
突然来た業者を大事な屋根に
上らせては いけませんです
ハイ・・