『ありがち日記』

三浦しをん『墨のゆらめき』

単なる書道小説ではなかった…

 
ストーリー
都内の老舗ホテル勤務の続力は招待状の宛名書きを新たに引き受けた書家の遠田薫を訪ねたところ、副業の手紙の代筆を手伝うはめに。この代筆は依頼者に代わって手紙の文面を考え、依頼者の筆跡を模写するというものだった。AmazonのAudible(朗読)との共同企画、配信開始ですでに大人気の書き下ろし長篇小説。 

うっかりしていたけど、この前にしをんさんのエッセイ本も読み終わっていたのだった…しをんさんと言えばエッセイ。すごく面白かったし大切にちまちま読んだのに、感想をアプリに書き込んだだけで終わってたわ…

やっぱり好き💕って思った。何がとは一言では言い表せないけど相変わらずな感じの安心感と、ますます磨きがかかっている部分にハッとさせられたりと。

そして、間を置かずに新作。
…と思ったら、一足先にAmazonのAudibleで配信(?)されていたのねん。知らなんだ。私ほぼ紙の本しか読まないので、あまり見ないんだな。今度からは気を付けなければ…。

おっと、また話がそれそうになった😓

『墨のゆらめき』とあるので、書道にまつわるお話だと思ってた。主人公が書に目覚めて、すったもんだしながら書を極める話だと。って、それじゃああんまりだ…。私は到底ストーリーテラーになんてなれない。

実直なホテルマン続力(ツヅキ チカラ)が、自身の勤めるホテルの筆耕士に登録している遠田薫に出会うことで始まる男の友情物語、みたいな。2人の性格がまるで正反対なのだけど、だからこそ2人の会話の掛け合いが面白い。遠田さんが過去にいろいろあって一筋縄ではいかない人なので、その辺りはやきもきしてしまう。

確かに2人が手紙の代筆業をしながら友情を深める(本の中で友達とは明確に言っていないので、私はもう少し深いつながりを見出して楽しんでます……コソッ)わけだけど、やはり「書」がテーマなので、もちろん書についても疎かにはされていないのが凄いところ。私はあまりそちらに詳しくないのだけど、周りにはそれなりに指導できるレベルの人もいたりして、展示会などには足を運んだりもしたことはある。けど、その文字の並びを見て感じたことをどう表現したらいいのか正直分からない。。。

この本を読んでいると、今すぐにでも書を見たい、書いてみたいって思う。墨の独特なにおいがしてくるような気もする。しをんさんの表現が、素人の私にそこまで想像させてくれるんだと思う。

ほぼ、一気読みでした。
しをんさんの作品は映像化されることも多いけど、これはどうかな?遠田さん役をする人は難しそうだけど、実際に見てみたいかも。イケメンの書家(訳あり)。魅力的だなぁ~。ブロマンス(あっ言っちゃった)要素があるけど、そこはあまり強調しない感じでOK。私が想像で補います(笑)
漫画でもいいかもな。

好き勝手言いましたが、興味があればぜひお手に取って読んでみて欲しい本です😊



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