『ありがち日記』

道尾秀介『満月の泥枕』

今作も道尾さんらしいエンターテインメント!
映像化したら映えそう…


ストーリー
姪の汐子と下町で暮らす凸貝二美男は、泥酔した公園で奇妙な光景を目撃する。白髪の老人、叫び声、水音、歩き去る男。後日訪ねてきた謎の少年は、二美男が見たのは「自分の伯父が祖父を殺した」現場だと言う。遺体の捜索を依頼された二美男は、汐子や貧乏アパートの仲間と共にとんでもない事態に巻き込まれていく――。人生に悩み迷う時、背中を押してくれる傑作長編。 

少々軽薄な主人公・凸貝二美男と、彼を側で支える小学生の汐子、同じアパートや地域の住人たち。とあることに関わったことで、予想だにしていない事態に巻き込まれます。軽めの文体なんだけど、本当の親子ではないのに一緒に暮らすこととなった二美男と汐子ちゃんとの関係だとか、貧乏アパートに暮らす住人が抱えるそれぞれの問題や悩みなど、読み進めるうちに言葉にできない哀しみや切なさが・・・。二美男も哀しい過去を抱えながら、それをごまかすために軽薄さを装っているんだなとわかり切なくなります。

最後の数ページ、二美男と汐子の会話シーンが印象的。前向きな終わり方で良かったなって思います。2人がこれからもいい関係でいてくれるといいなぁ。

登場人物が皆良いキャラなので映像化したら映えそうだなと思いながら読了。キャスティングとか考えたら面白そうだけど。それだけじゃなくて、サスペンス風味な部分やアクションなどあるからエンターテインメント作品として楽しそう。っていうか、小説だからこそ楽しめるけど現実にはあり得ない展開で、意外な結末に「なんだよー」って言いたくなるわ(笑)

500ページほどのボリュームだったので、少し長いな…って思わなくもなかったけどね😅

道尾さんの本はもう1冊積読してるので、近々そちらも読みたいな。本屋に行く度に目についた気になる本を買ってきてしまうの、いい加減やめないと💦春になったことだし本棚整理、そろそろやりたいと思います。

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