『ありがち日記』

中島京子『花桃実桃』

ふと本の帯に目が留まって気になり、初めて中島京子さんの本を読みました。
43歳の独身女性が仕事を辞めて父の遺した「花桃館」の大家さんになるというお話。

まずは、あらすじを。

43歳シングル女子、まさかの転機に直面す―会社勤めを辞め、茜は大家になった。父の遺産を受け継いだのである。昭和の香り漂うアパート「花桃館」で、へんてこな住人に面くらう日々が始まって…。若くはないが老いてもいない。先行きは見通せずとも、進む方向を選ぶ自由がある。人生の折り返し地点の惑いと諦観を、著者ならではのユーモアに包んで描く長編小説。

言っちゃあ何ですが、私はまだ40代にはなっていないけれども人生の転機というか、
ふと思い切って全然違うことをしてみたいというような衝動もあったりなんかして、
な~んか人生のヒントが欲しかったんですかね…即買いでした。

大家になった「花桃館」には、一風変わった住人たちが暮らしています。
3人の息子と暮らす父親、父親の愛人?だった女性、整形を繰り返している女性、探偵(?)とか。
また、このアパートの隣が寺でお墓があるということで、、、はい、出ます(笑)
現実なのかファンタジーなのか、ちょっと不思議な物語でした。
淡々と、ほのぼのと、ちょっと変わった店子との交流が描かれていきます。

その中で、主人公の茜が見出すこととは。
もしかしたら結論はまだ出ていないのかもしれないけれど、先が楽しみな展開で終わったのが良かったです。
人生の折り返し地点だからといって、人生が下り坂になるとは限りません。
そこから未来に何が起こるのかわからないワクワクやドキドキがあってもいいじゃんって思えました。
勢いで選んだ道であったとしても、それは自分が選択したこと。

自分の将来も考えていたので、ちょっと安心しました(え?ダメ?ww)

いろいろ考えさせられるお話でしたが、
自分にとっては読みにくいなぁという感触がありました。どこがと言われてもうまく答えられませんが。
主人公の年代が私とちょっとずれているからなのか、著者の感覚と合わないからなのか、
ユーモアの部分もいまいちピンとくるものがなかったような気がします…
う~ん、そういうこともありますよね。
これから別な本を読んでみたら印象が変わるかもしれませんが、この1冊ではそう感じました。
逆に、これならどう?っていうのがあれば教えていただきたいですねー(*´ω`)

9月ももう1週間が過ぎてしまいました。
読書の秋、楽しみたいと思います。

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この度、北海道での地震、被害にあわれた皆様にはお見舞い申し上げます。
私は岩手に住んでいますが、その日揺れました。
その揺れがいつもよりも長くて、何か違うな?と寝ぼけながらも違和感を覚えました。
すぐにスマホで調べて北海道で大きな地震が起きたことを知りました。
まだ停電でお困りのところもあると思いますし、不安なことと思います。
とにかく早い復旧をお祈りしています。


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