私は、ドラマといえば時代劇くらいしか見ない。流行の日本現代ドラマ、高視聴率ゆえにチラ見しても全然面白くないのである。
理由は、書かない。面白いと思って観ている人がたくさんいるし、それを批判する気は毛頭ないからだ。
ただ、私にはくだらなくてつまらない。それだけの話。
で、このドラマ。
おそらく「あまちゃん」以来10年ぶりくらいにハマってしまった。
キッカケは週末のまとめ放送を20回目くらいからたまたまチラ見してしまったこと。
で、このドラマの私の感想はといえば…
・主人公が地味すぎる
・話の展開がスローすぎる
・主人公はずっとウダウダしてるだけで、爽快さがない
・コメディタッチなパートあるのに、そのギャグがことごとくスベっている
・登場人物がいい人だらけで、実際の社会との乖離ひどくてほぼファンタジー、人間のリアリティは皆無
・そのくせ、舞台はどこまでも日常
・そして、その日常生活には突飛なことやつらすぎる事態はなんも起こらず、淡々とダラダラ生ぬるい出来事が続いていく
・主人公が敵や憎い人や困難を克服して成長したり人間性を高めていく過程を描くのがドラマの定番だが、このドラマは物語中盤で急に3年後になってしまう。つまり、成長や克服といった過程は見事に吹っ飛ばされる。
・愛も葛藤もないストーリー
・主人公はひたすらウジウジして暗いのに、そのくせやたらまわりの人間と語る。こんな語るヤツいたら誰も相手にしないはずなのに、登場人物はよい人だけなので、みんな真摯に聴いて優しく対応する。
・語ると、急に事態が好転して、些細すぎる問題が解決してしまう。主人公が努力することも、何かに抗って必死に立ち向かうことも皆無。
さあ、面白さが伝わりましたか?
伝わらないですよね。
まるで、面白くないドラマに対する感想です。
しかし、考えてみました…
私はたいていの日本のドラマが嫌いです。ゆえに、シリーズ通して観るようなことがありません。
それは、それらの人気ドラマが、この作品の真逆であるからだと気付きました。
テンポある展開、実在するはずのない超魅力的な設定の主人公、次々と襲いくるトラブルとそれに立ち向かって克服し成長していくストーリー。
このNHKの夜ドラは、そういう人気ドラマの定番設定や展開が一切削ぎ落とされています。
それでいながら、私を惹きつけてしまう作品なのです。
よくもまぁこれだけつまらないキャラ設定とストーリーで人を惹きつけられるなぁという驚き。
次の展開が気にならないのに、クセになって観てしまう魅力。
私は、今のところ20話以降のリアルタイムと、10話までのNHKオンデマンドでの視聴なので、真ん中は全く鑑賞できていないので、全体の感想ではありません。
しかし、VODで日本のドラマ観るなんてのは初体験。
それだけハマってしまいました。
主人公役の蒔田彩珠さんが地味過ぎて魅力ない役柄を見事に演じている功績は大きいとは思います。
しかし、それだけでここまでハマることはないはず…
ようは、私にはこのドラマの魅力を語る語彙がないという敗北感を味わいつつこの記事は終わります。
観てもらえれば、面白いと思ってくれる人も現れるのでは?
そんな人に、このドラマの面白さを解説してもらえる日が来ることを願いつつ…