遂に、ミラーレス一眼を入手した。
4年も前に発売され、いまは生産中止になっているNIKON1 J5中古をダブルレンズキットで。
ニコワンなんて呼ばれてるらしい。
なんで、そんな古いものを選んだのかと言う理由は、明白。
小さくて軽くて安いからだ。
最近のミラーレス機はなぜか高額だ。
腕を磨く気はさらさらなく、APS-C一眼レフ機で満足している超アマチュアとしては、レンズキット付で4万円程度が最大予算。
プロカメラマンが高額なミラーレス機を必要とするのは理解できるが、私には無用の長物でしかない。
出張が多いし、たまに都心部の街の風景も撮影したくなるので、単に持ち歩けるカメラが欲しかったのだ。
この写真は、そのNIKON1 J5で撮影したものだ。
WEBだと判りづらいが、同じニコンの一眼レフD3300に比べると、描写力は劣っている。
センサーがマイクロフォーサーズより小さい1インチだし、レンズも軽くていかにも安普請なのだから当然だ。
D3300と比較した不満点は他にもある。
一番大きいのは、ズームリングを回した時のタイムラグだ。
一眼レフ機のファインダーは実像がリングの動きと完全一致するが、このカメラは映像が拡大縮小されるのがワンテンポ遅れる。
さらに、発光禁止モードがダイヤルで選択できないので、電源切るといちいちファンクションボタンを駆使しなければならない。
ほとんどフラッシュを使わない私には、「不便すぎる」仕様だ。
そのせいで、このカメラは「もっさりしてて、面倒」という印象。
だが、良い点もある。
繰り返しになるが、とにかく軽くて小さい。
D7200と並べると、その差は歴然。
通勤で使用しているカバンに、苦もなく収納できる。
感覚としては、「写ルンです」を持ち歩くのに近い。
さらに、チルトするモニター画面は、非常に便利だ。
写真の描写力は、iPhone XRの比ではない。
いや、普段のスナップショットはiPhoneでも十分だ。
しかしながら、風景を撮影すると、どうしても平板な写真になってしまう。
NIKON1 J5は、雲泥の差で詳細な部分まで描き出してくれる。
これは、大きい。
まとめると、APS-C一眼レフ機には及ばないが、スマホとは比べ物にならない高画質だ。
また、シルバーのボディは絶妙なレトロ感があって、所有欲さえ満たしてくれる。
実に、明確なコンセプトだ。
私のような「ちょっといい絵が撮りたいだけ」「普段からカメラを持ち歩きたいだけ」のエントリーユーザーに実に快適に作られている。
ところが、ニコンユーザーが求めるのは、もっとマニアックで高画質なものだったのだろう。
より大きなセンサー(マイクロフォーサーズ)で展開された他社製品に、売り上げで負けてしまった。
ゆえに、このシリーズは完全にメーカーから見捨てられてしまった。
だが、私は、もっとNIKONに粘って欲しかった。
いまでも、他社製品を寄せ付けない魅力がこのカメラにはあると思うからだ。
7万も8万も出して、カメラを買おうなんてユーザーはそう多くない。
その下側に潜んでいるユーザーをちゃんと開拓すれば、必ず圧勝できたコンセプトだと思う。
ニコン、宣伝と販促が全然なってないだけなのだ。
キャノンに大きく劣る点がそこだろう。
ニコワンシリーズが復活することは金輪際ないのかもしれないが、しばらくはお散歩カメラとして大活躍してもらおうと思っている。
僕はこのカメラのコンセプト、大好き。
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