日本庭園の見方とか歴史を書いた本は多いけれど、
植栽史は初めて見ました。
読み始めて22ページ目に「飛鳥京跡苑池」について書かれていて
テンションが上がる。
「飛鳥京跡苑池」はたしか、
古代中国で用いられた「西州続命湯」という薬の
調合方法を記した木簡が出土した場所。
この木簡が出土したことにより
典薬寮(701年の大宝律令で制定された機関で
医事行政と医師養成を行う)が現実に中国の医書に基づき
治療を行っていたという確たる証拠が得られたわけだから、
ここの植栽は気になる。
池の堆積した泥の中からは
ハス・オニバス・センダン・モモ・カキ・ウメ・ナシ・アカマツ・
チョウセンゴヨウなどの植物遺体(こんな言葉あるんですね)や花粉が
見つかっている。
薬効が高いものが多いな、という印象。
北側で発見された池状の遺構は薬草園の池の可能性が強い、
と著者も述べている。
いつか見学に行ってみたい。
この本406ページもあるので、まだまだ先は長いけど
頑張って読むぞ!