とある晴れた日、隅田川沿いをただただ歩き橋を眺めるという
ことをしてみました。
それというのも、最近読んだこの本があまりに面白かったから。
著者は木場生まれ木場育ち。
木場の風俗が細かく描写されているだけでなく、舟運についても書かれているので読んでいるうちに
川というものを実感してみたくなったのです。
この本によれば、江戸時代の木場は全国からの材木の集積地で、
秩父等からくる丸太は筏に組まれて隅田川上流から直に木場へ、
紀州から大型帆船できた材は築地辺りで丸太に組みなおして木場へと
向かったそうです。
ダイナミックですねー。
木工が趣味の夫も誘って二人で歩くことにしました。
まずは勝鬨(どき)橋から。
橋が見えて来てワクワクするポイントです。
2018年に築地大橋ができたから、最下流の
座を明け渡してしまったんですね。
上流側から勝鬨橋を見たところです。
堂々としてかっこいいですね。
昭和15年完成。
真ん中から跳ね上げる橋ですが、今では大型船舶が
通る必要がなくなったため開きません。
かちどき、という名前から想像できる通り、日露戦争の旅順陥落を祝って明治38年に開設されたかちどきの渡しが始まりです。
もんじゃで有名な月島を過ぎ、そのまま歩き続けると佃大橋です。
堤防の向こうに佃煮屋さんの看板が。
佃に入ってきたんですね。
佃大橋は1964年竣工。
年の暮れになると天安の佃煮を義母が
持たせてくれたのを思い出します。
東京の老舗の佃煮屋なら鮒佐もあるけど、
いつも天安だったなぁ・・。
と思い出にひたっているうち、
中央大橋が見えてきました。
中央大橋は1993年竣工。レインボーブリッジと同日だそうです。
先の二つの橋に比べると心なしかバブリーなような。
ずっと隅田川左岸を歩いていたいところですが
越中島にわたる橋がないので、仕方なく
南に少し下がりながら川から離れて歩きます。
越中島に入り、再び隅田川沿いへ。
島、とはいっても中洲であります。
江戸時代初期に越中守の屋敷があったところからの名だとか。
このあたりは対岸の築地もふくめて、帝国外軍の匂いがプンプンするので
散策意欲を刺激してくれるのですが、今回の散歩の趣旨とはちょっと違うので散策はまたいつか。
隅田川と大横川の間の大島川水門。
ひたすら歩き続けて、
やった、とうとう永代橋が見えてきました。
このあたりから先がいわゆる深川になるのですが今日はここで終了。
次回のぶらり散歩はまたここ、永代橋スタートねっ!
と夫と約束し(強要?)、川岸を離れたのでした。
木場巡りは後日のお楽しみになってしまいましたが、この後は
落語好き長女のお薦めスポット深川江戸資料館に行きさらにディープな
お江戸の町を堪能しました。
ボランティアのおじさまの熱心な解説が私たちアラ還夫婦に良い思い出を
作って下さったのでした。
またよろしくお願いしますね!