モモもアンズも
今、店先で並んでいて
その可愛い色に
つい目を引かれます。
そしてこの二つの果物、
漢方では大事なお薬のもと、なんです。
木肌みたいなモモの種(核)のそのまた中に仁(じん)とよばれる中身があり、
これが生薬になっています。
アンズもしかり。
アンズの中身は杏仁(きょうにん)、
モモの中身は桃仁(とうにん)とよばれ
杏仁は咳のお薬に、
桃仁は駆瘀血(くおけつ、血の滞りを改善する)や緩下(かんげ、便秘を改善する)のお薬として用いられます。
バラ科の近しい同士、
成分も類似しているそうですが、処方はなぜか別。
なかなか奥深い漢方の世界です。
☆食材覚え書き
アンズ
バラ科。中国原産。
わが国には平安時代以前に渡来し、
カラモモとよばれていた。
種子に抗がん効果のある青酸配糖体の
アミグダリンを含む。
果実はビタミンA(粘膜を守る)、ビタミンE(抗酸化作用)に富む。