歩き日記

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石垣の村と森林セラピーロードを歩く

2006年05月01日 | Weblog
  山の案内 歩き日記 石垣の村セラピーロードの案内 2泊3日の山旅を終えて

  大吹(五葉岳)登山口から60分で石垣茶屋に着いた。石垣茶屋を起点に石垣の村とセラピーロードを散策することにする。石垣茶屋の女将さんにセラピーロードのコースを伺いA地点(石垣茶屋)13:40分出発。

 まずは石垣の村の散策だ。石垣の村は日之影町中心部から30分のところに位置し、見立渓谷で有名な日之影川が南北に流れる、祖母傾山系の麓に佇む静かな戸数7戸の村である。

 石垣の村の歴史は定かではないが、長老の話や石垣に刻まれた文字から推察すると、一番古い石垣は嘉永から安政年間に築かられたと言われている。最も高い石垣は11メートルに達しその高さは日本一である。

 石垣は、宅地や耕地造成、石蔵、防風垣と様々な形態で築造され村全体を形成している。石垣の幾何学的美しさは日南市の坂元棚田を連想させる美しさがある。

 棚田は大正年間に山の中腹に走る七折用水路が開通し、用水を利用した稲作のための開田により石垣棚田が造られたのである。

 棚田は似通った形状で先人達が農耕を考えて築造したのではないかと想像できる。定かではないが、牛馬で使う農機具の大きさを考えて棚田の形状を決定したかもしれない。

 農民達が苦労して造り今日まで守ってきた石垣の上に立つと、先人の知恵の素晴らしさに感激させられる。この美しい風景がいつまでも残ることを祈りたい。あいにくの曇り空で石垣が映えない画像となったのが残念である。

 日之影町は平成18年4月18日、「林野庁及び(社)国土緑化推進機構並びに(独)森林総合研究所による認定地の公表」等を受け、全国初の「森林セラピー基地」に認定された。

 事前に日之影役場に問い合わせたところ、親切にパンフレットが送られてきた。役場企画開発課の助言に従い石垣の村から日之影キャンプ場を歩くことにする。坂道も少なく足への負担も少く太股の癒しになるだろう。

 セラピーロードは「渓谷トロッコ道ウォーキングロード」と命名されており、日之影温泉駅から石垣村まで片道8kmの距離である。今日は、そのうち片道3kmを歩くことにする。レットは相変わらずお疲れモードである。

 石垣村から県道6号線を5分(500m)ほど歩くとパンフレットでよく見るC地点(男淵橋)に着く。石の橋脚に歴史を感じる。

 橋の上から見ると日之影川の水の美しさに驚かされる。川の両川に広がる新緑の山々の風を受けながら静かに佇むと心も体も癒される、セラピーロードに納得。

 ウォーキングロードの木々の間から対岸の鯉のぼりが泳ぐ石垣棚田で、農作業をされている老夫婦が見える。心の原風景をみたような気がした。カメラを構えたが樹木が邪魔して撮影できない。帰りは対岸(県道6号線)を歩いて立ち寄って見ることにする。

 石垣の棚田沿いをしばらく歩くと新畑洞窟の案内板がある。間口14.5m、天井高さ2.5m、奥行き4.6mの洞窟で縄文時代の土器や石器が発見されたと書いてある。

 立ち寄ってみると岩山に大きな洞窟がある。古代人の暮らしに思いを馳せながら洞窟を後にする。

 おおよそ40分でキャンプ場についた昨夜泊まったところだ。引き返し県道6号線を歩い。鯉のぼりの石垣棚田に着いた、残念ながら農作業は終わっていた。

 しばらく待っているとお爺さんがキャリを運転しながら棚田に向かっておられた。後を追うと上の棚田から急勾配の耕作道を使ってキャリを下の田に移動されていた。

 恐いほど急勾配だ操作を間違ったら谷川に転落する命がけだ。撮影しようと思ったがお爺さんの必死の表情見てやめた。美しい田園風景がどうのこうのと撮影している自分が何故か恥ずかしくなった。

 美しい棚田の裏には農家の苦労があることを忘れてはならないと再認識させられた。

 棚田風景を撮影しながら県道を歩いて40分で石垣茶屋に着いた。茶屋の前のでは耕耘作業中であった。その風景を撮影し、レットに水を飲ませ、キャリバッグに入れて石垣茶屋に靴を脱いだ。

 石垣茶屋で女将さんが「飯は何時頃にしますか」と聞かれたので「17時30分頃でいいですか」と聞くと「朝は何時頃にしますか」、「7時頃お願いします。風呂は沸いていますか」、「今からお湯入れますので」とのことであった。

 当初、テレビのない部屋であったが、先客がキャンセルでテレビの部屋を割り当てられた。ラッキーである。お湯たっぷりの大きい湯船に一人浸かりゆっくり太股をもみながら癒しの時間を過ごした。

 風呂から上がり缶ビールを一本飲み待っていると「前田さんご飯ですよ」との声。食堂にお膳の準備がしてある。

 「今日はこれで帰りますので、寝る前に鍵をしてください」「え、今夜は一人ですか」「そうですよ」「じゃ部屋で食べてもいいですか、コップを貸してください(お湯割り焼酎用)」「いいですよ」とコップを貸してもらった。

 そんな訳で大きい茶屋で一人寂しくテレビも見ながらの晩酌となったのである。18時30分、レットにドッグフードと水を与え、テレビを見ながら焼酎をチョビリチョビリ飲みながら、明日の行程を考えつつ21時に就寝。


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