今回は前半で「クレオパトラの手」という商品を紹介し、後半で、前々回紹介したクロック・トリックに関連しそうな(演出に使えそうな)商品を少し紹介します。まずは、「クレオパトラの手」です。15年前にアップされたStevens Magicさんの実演映像をご覧ください。
また、こちらの映像では、他の商品と合わせての実演映像で、「クレオパトラの手」は約3分あたりからスタートします。
現象としては、映像にありますように、ピラミッドの周りに6枚のカード(別にカードではなく、モノとかでもいいと思います)を並べ、そのピラミッドの上に、「クレオパトラの手」を置き、回すと、だんだん回転が遅くなり、止まったときにその手の指が指しているのが観客のカード(とか当てたいものとか)であるというものです。
これを作ったTony Lacknerという方は、ドイツの(有名な?)職人さんのようで、このマジック以外にもマニアックな作品を作っておられるようです。作りもきれいですし、手を入れるケースがあるなど凝ってますよね。また、ピラミッドを置いた状態から指す場所を変えることができる機能も備わってます。ただ、うまくやらないとちょっとバレそうな気もしますが(;^ω^)。「ピラミッドに対して一定の場所を指すようにできてるんでしょ?」とか思っている人には効果的かも知れません。
非常に雰囲気のあるグッズなので、普通のトランプとかだと、個人的にはちょっと合わないような気もします。デザインが少しアンティークなものや、エジプトなどに関連するトランプを使う方が合いそうですよね。2つ目の動画にあるようなエジプトに関係したカードとか、タロットとか、古い人形とか写真とか…そんなアイテムが合いそうな気がします。メンタルマジックなどで雰囲気を作ってから行うと効果があるかもしれません。ユージン・バーガー氏とかだったら上手く演出できそうですよね(;^ω^)
私は、15年以上前だと思いますが、ミスター・マジシャンで購入しました。Tenyoでも売られてたことがあるようです。以前ヤフオク(だったかな?)にも出てて、カタログの商品説明も写真がありました。おそらくディーラー用のカタログだと思います。何年ごろでしょう?もし情報をお持ちの方は教えて頂けると幸いです。今では入手困難ですが、たまにebayなどに出ることもあります。
さて、「クレオパトラの手」は6枚のカードのどこかをさすのですが、これを12枚にするとクロック・トリックで使えそうですよね。もし12枚で使えるなら、時計型にカードを並べ、「あなたの思った時間は…」と言いつつ手を回すと、思った時刻のカードのところで止まる…という演出ができますよね。
そこで、後半の話になるのですが、「それそのもの」のような商品がありまして、ご存知の方も多いと思いますが、その商品とは、Collectors’ Workshop(コレクターズ・ワークショップ)の「Clock of San Marco(クロック・オブ・サンマルコ、サンマルコ広場の時計) です。
実演映像です。
マジェイアさんのページでも紹介されています。
こちらのブログの記事でも紹介されています。
無理に前々回紹介したクロック・トリックと絡める必要はありませんが、単に12枚のカードを出して、選んでもらうより、クロック・トリックと絡めた方が演出的にはいい感じになるのではないかと思います。実は、このマジックには少し思い出がありまして....。25年くらい前、まだ新入社員だったころ、これを同期に見せたことがありました。当時、お昼休みになると、同期(3人)にちょこっとマジックを見てもらっていたのですが、その中でこのマジックを演じました。マジック自体は上手くいったのですが、同期の1人に小学生か、中学生までアメリカに住んでたやつがいまして、そいつが「ビックのボールペンなんて日本では使わんだろー。あやしい~」と発言したのです(;^ω^)。まあその通りなんですが…。そういうところも大切だなぁといい経験でした(笑)
この商品はもうかなり前から販売されていませんが、数年前、あるショップのメーリングリストでのみの販売でしたが、New San Marco Card(NEW サンマルコ)という商品が販売されていました。私は購入を見送りましたが、購入された方がレビューをされてます。この商品のボールペンは日本でも使えそうなものですね(笑)
クロック・オブ・サンマルコは勝手に動き出し、勝手に止まりますが、観客がペンを回して、あるところでそれ以上回らなくなり、そこに観客のカードがあるという商品もあります。El Ducoの「Pen-Tell」 です。
観客の手でほとんどのことが行われることで、不思議度が上がる商品です。El Ducoの商品はあまり最近日本では見なくなりましたが、本商品はGINさんで現在も扱われています。
続いて紹介するのは小川心平氏の「小川心平の Spirit Clock」です。
こちらでレビューされています。
使われている商品は「Spirit Clock Dial by Bazar de Magia」という商品です。ペンギンマジックなどでも扱われていました。
これまで紹介したような針(ペン)がくるくる回って観客のカードを指すのではなく、開けてみたら時計の時間が予言されていた、という商品の1つが、テンヨーの「サイコクロック」です。なかなか今は入手できずメルカリ等で高値で販売されている商品です。これに予言のミニカードなどを貼っておけば、クロック・トリックの演出に使えますよね。実演映像と紹介記事を示します。
というわけで、今回は、前半にクレオパトラの手を紹介し、同じようにくるくる回って観客のカードを指す商品などをいくつか紹介しました。クロック・トリックの演出として参考になれば幸いです。3回続きましたが、クロック・トリックの紹介を終わります。
関連HP(Martin's Magic -COLLECTION-より)
Hand of Cleopatra by Tony Lackner
Clock of San Marco’s Square by John Good, Collectors’ Workshop
Spirit Clock Dial by Bazar de Magia
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