突然できた僕の妹は、同い年のガングロ娘だった!その日から、カゲキでコケティッシュな彼女に振り回される生活が始まった。女性の脆さと強かさを描いた初の短編集。第27回小説推理新人賞受賞作。
濃い緑の隙間からインディゴブルーの空がのぞいている。
「ぞっとするんだよ、親のセックスって」
東京の2Kのアパートでは、何度もぞっとした経験があるのだろうか。
涼子の乳房の感触を思い出しながらマスターベーションするのは、ものすごく罪悪感があった。
血のつながりがないといっても戸籍上は妹なのだ。
しかしそうは言っても電灯を消して布団に入った途端に勃起するのは抑えようもなかった。
「やっぱり怖いからここで寝る」
涼子はいきなり僕の布団に滑り込むように入ってきた。
僕はびっくりして自分の両手を素早くトランクスから抜いた。
「抱いてよ」
「して」
「してって、おまえ・・・」
やばい。ものすごくやばい。
下半身がどうしようもないくらい反応してきた。
「そ、そんな色っぽい声出すな、あほんだら。我慢できれへんようになっても知らんで」
「我慢なんてしないで」
こいつは一体何者なんだ。
もう止められなかった。しかし、痛いほど硬くなってしまったものを突っ込む位置がよくわからない。
「こういうのも一応、近親相姦っていうんじゃないかな」
深夜になると、ほぼ毎晩のように涼子は僕の部屋に来る。だんだんと罪悪感も薄れてきて、色々と体位を試したりする余裕のある自分が、薄汚れた中年男のように思えてきて嫌だった。
電子レンジで熱いおしぼりタオルを作った。
それを顔の上に載せてしばらくすると、顔から汗が噴出してきた。もう一度冷たい水で顔を洗う。それを何度か繰り返すと、顔全体からむくみが消えたので、少し気分が軽くなった。