日本経済新聞紙の見出し「給与総額 5カ月連続減少」を拝見しました

　2020年10月9日に発行された日本経済新聞紙の夕刊一面に掲載された見出し「給与総額　5カ月連続減少」を拝読しました。

　サブ見出しは「8月、残業代など14パーセント減」です。

　この記事は、厚生労働省が10月9日に発表した8月の毎月勤労統計調査（速報）によると、一人当たりの現金給与総額は、27万3263円と前年同月比で1.3パーセント減ったと伝えています。

　新型コロナウイルスの感染拡大が鮮明になった今年4月から、給与総額は5カ月連続で減少している結果となりました。残業代などの所定外給与が1万6617円と14パーセント減ったことが響いているそうです。

　所定内給与は0.1パーセント減の24万4547円です。テレワークを拡大したり、休業日を増やした企業が増えて、従業員の労働時間が減ったこといよって給与が減って給与水準を下げたと推定しています。

　日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞　電子版では見出し「8月の給与総額、5カ月連続減　残業代の14％減響く」と報じています。



　現金給与総額を産業別でみると、飲食サービスが5,2パーセント減と下げ幅が最も大きいとの結果です。街中の飲食店の入店の実態から、その不況ぶりが分かります。

　製造業では、3,5パーセント減でした。これに対して、情報産業業は1.5パーセント増、不動産・物品賃貸業は4.6パーセント増という結果でした。

　また、パートタイム労働者の雇用環境は一段と厳しい結果になっています。現金給与総額は9万7447円で、1.9パーセント減という結果でした。

　パートタイム労働者が全体に占める割合は、30.8パーセントと、前年4月に比べて0.67ポイント減っています。厳しい雇用状況を示す数字です。

　日本の企業は新型コロナウイルス感染の影響を受けて、従業員の雇用をぎりぎり維持する一方、残業時間の抑制を続けている姿勢を反映した勤労統計調査になっています。

　2020年10月10日に発行された日本経済新聞紙の朝刊中面には見出し「日欧に賃金下落の波　日本、5カ月連続減」の記事も拝読しました。

　日本と欧州では、新型コロナウイルスの感染拡大によって、賃金の下落が鮮明になったと報じています。

日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞　電子版でも報じています。



　日本では8月時点での一人当たりの現金給与総額は5カ月連続で減少したと伝えています。英国でも、7月時点までで3カ月連続で減書したそうです。

　日本では、重工業大手に勤務する30歳代の男性従業員は4月以降は残業がほぼゼロになり、勤務も週4日が原則になり、1週間に1日は休業手当をもらう勤務体制になっています。

　政府は、雇用を維持しながら休業する企業を支援する雇用調整助成金を10月2日時点で1.6兆円を超したそうです。こうした施策によって企業は失業を増やさない半面、賃金の下落は進むという実態になっているそうです。

　新型コロナウイルス感染の影響を受けて、従業員の雇用をぎりぎり維持する一方、残業時間の抑制を続けている姿勢を反映した勤労統計調査になっています。