8月の猛暑の中で、人気ミステリー作家の東野圭吾さんの最新作「クスノキの番人」を数回、読み直しました。
この単行本「クスノキの番人」は、2020年3月20日に実業之日本社から発行されました。価格は1800円+消費税です。

この単行本「クスノキの番人」は、東京都郊外の農村部らしい地域にある月郷神社(つきさとじんじゃ)で育つ直径5メートル、高さ10数メートルの大木のクスノキを巡るミステリーです。
たぶん1回、読んだだけではなかなか全体像が分からない不思議な霊力の話です。
今回、3月下旬から東京都内の大型書店では、この単行本「クスノキの番人」が平積みされ、書店は売れる本と期待していることが分かる様子でした。
この単行本「クスノキの番人」の主人公は、直井玲人(なおいれいと)という青年です。
彼は、母親の美千恵が、銀座のホステスとして勤めている時に親しくなった妻子ある男性と結ばれて生まれた子供です。この父親・男性は家庭があるために、母親の美千恵には「産まないでくれ」と頼みますが、母親の美千恵は好きな男性の子供として産んでしまいます。
当初は、生活費を入れる予定でしたが、父親・男性は不幸にして没落し、母親の美千恵は銀座のホステスとして働いて生活費を稼ぎます。
母親は夜中に帰ってきて、午前まで寝ています。食事はレトルトかインスタント系です。朝食・昼ごはんを兼ねたインスタント焼きそばなどが記憶に残る程度の日々を送っていました。そして、不幸にも母親の美千恵は途中で乳がんで亡くなります。
この結果、母親の美千恵の母親の富美(ふみ)に育てられます。直井玲人は紆余曲折の人生の中で育ちます。
こうした生活環境から、直井玲人は工業高校を出た後に、いくつかの職を重ねます。
中古の機械を販売するトヨダ工機(トヨタ自動車に関連あるように見せかけた社名)という小企業に勤めていましたが、社長とのいざかいで会社を辞めます。
この会社のことを恨んだ直井玲人は、元の勤務先に泥棒に入り、警報が鳴って簡単に捕まります。
警察の取調室では、素直に答えますが、当然、起訴されます。窃盗未遂や器物破損などの罪で起訴されます。
ところが、ある日、見知らぬ弁護士が訪ねて来て、「示談に持ち込み、釈放される」という話を持ち掛けます。
当然、この示談話を受け入れます。その数100万円の対価は、東京都郊外にある月郷神社の“クスノキの番人”になることでした。これが交換条件でした。
この月郷神社は、地元の名家の柳澤家が伝統的に管理して来ました。その名家の柳澤家の当主は柳澤千舟(ちふね)でした。
驚いたことに、柳澤千舟は祖母の富美と異母姉妹だと伝えます。
柳澤千舟の父親は宗一です。父親の宗一は柳澤家の婿養子でした。柳澤千舟が産まれた後で、千舟の母親は病死します。
千舟の父親の宗一は高校の国語の教師として勤務している内に、22歳年下の富美と再婚し、この結果、柳澤家から出て、元の姓の直井に戻ります。
柳澤千舟は祖母の富美と異母姉妹であり、血縁がつながっている直井玲人に月郷神社の“クスノキの番人”を託します。
この月郷神社の“クスノキの番人”は、柳澤家の血縁でないと、できない番人という話なのでした。伝説のようです。
こうした柳澤家の血縁関係を、読んでいくうちに背景として理解していきます。
人気ミステリー作家の東野圭吾さんはやはり筆力が高く、ここまででも面白く読ませます。
この単行本「クスノキの番人」は、2020年3月20日に実業之日本社から発行されました。価格は1800円+消費税です。

この単行本「クスノキの番人」は、東京都郊外の農村部らしい地域にある月郷神社(つきさとじんじゃ)で育つ直径5メートル、高さ10数メートルの大木のクスノキを巡るミステリーです。
たぶん1回、読んだだけではなかなか全体像が分からない不思議な霊力の話です。
今回、3月下旬から東京都内の大型書店では、この単行本「クスノキの番人」が平積みされ、書店は売れる本と期待していることが分かる様子でした。
この単行本「クスノキの番人」の主人公は、直井玲人(なおいれいと)という青年です。
彼は、母親の美千恵が、銀座のホステスとして勤めている時に親しくなった妻子ある男性と結ばれて生まれた子供です。この父親・男性は家庭があるために、母親の美千恵には「産まないでくれ」と頼みますが、母親の美千恵は好きな男性の子供として産んでしまいます。
当初は、生活費を入れる予定でしたが、父親・男性は不幸にして没落し、母親の美千恵は銀座のホステスとして働いて生活費を稼ぎます。
母親は夜中に帰ってきて、午前まで寝ています。食事はレトルトかインスタント系です。朝食・昼ごはんを兼ねたインスタント焼きそばなどが記憶に残る程度の日々を送っていました。そして、不幸にも母親の美千恵は途中で乳がんで亡くなります。
この結果、母親の美千恵の母親の富美(ふみ)に育てられます。直井玲人は紆余曲折の人生の中で育ちます。
こうした生活環境から、直井玲人は工業高校を出た後に、いくつかの職を重ねます。
中古の機械を販売するトヨダ工機(トヨタ自動車に関連あるように見せかけた社名)という小企業に勤めていましたが、社長とのいざかいで会社を辞めます。
この会社のことを恨んだ直井玲人は、元の勤務先に泥棒に入り、警報が鳴って簡単に捕まります。
警察の取調室では、素直に答えますが、当然、起訴されます。窃盗未遂や器物破損などの罪で起訴されます。
ところが、ある日、見知らぬ弁護士が訪ねて来て、「示談に持ち込み、釈放される」という話を持ち掛けます。
当然、この示談話を受け入れます。その数100万円の対価は、東京都郊外にある月郷神社の“クスノキの番人”になることでした。これが交換条件でした。
この月郷神社は、地元の名家の柳澤家が伝統的に管理して来ました。その名家の柳澤家の当主は柳澤千舟(ちふね)でした。
驚いたことに、柳澤千舟は祖母の富美と異母姉妹だと伝えます。
柳澤千舟の父親は宗一です。父親の宗一は柳澤家の婿養子でした。柳澤千舟が産まれた後で、千舟の母親は病死します。
千舟の父親の宗一は高校の国語の教師として勤務している内に、22歳年下の富美と再婚し、この結果、柳澤家から出て、元の姓の直井に戻ります。
柳澤千舟は祖母の富美と異母姉妹であり、血縁がつながっている直井玲人に月郷神社の“クスノキの番人”を託します。
この月郷神社の“クスノキの番人”は、柳澤家の血縁でないと、できない番人という話なのでした。伝説のようです。
こうした柳澤家の血縁関係を、読んでいくうちに背景として理解していきます。
人気ミステリー作家の東野圭吾さんはやはり筆力が高く、ここまででも面白く読ませます。
東野圭吾さんの筆力の高さを感じる作品です。
やや恵まれない境遇の直井玲人青年は、好青年になって行きます。いい話です。
今回は何か霊力を持つクスノキの番人をめぐる不思議な物語なのですね。
とても面白そうです。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
この新刊「クスノキの番人」はファンタジー要素を持つミステリー風のおとぎ話です。
不思議な縁で、不運な人生から、たぶん幸せな人生を歩み始めます。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
この新刊「クスノキの番人」はファンタジー要素を持つミステリー風のおとぎ話です。
東野圭吾さんのだいぶ前の作品に「ナミヤ雑貨店の奇蹟」という時空を超えるファンタジー作品があります。科学的なものでは理解できない時空を超えるおとぎ話です。
この流れの後継の作品と考えています。
どれも読み物としては第一級の小説です。
この「クスノキの番人」もよく考え抜かれた小説です。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
この新刊「クスノキの番人」はファンタジー要素を持つミステリー風のおとぎ話です。
東野圭吾さんは、ガリレオシリーズのような本格的な探偵ミステリー作品から、新参者のような人情ものミステリー作品に加えて、ややはみ出したミステリー作品にも名作が多いです。
構想力・筆力が高い方です。
交通事故の際に、妻と娘の魂が入れ替わり、妻は無くなり、生き残った娘の中に魂が生き延びるという奇妙な話でした。
これはテレビ化され、映画にもなった名作です。単純な探偵もの以外に、傑作が多いです。
コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。
この新刊「クスノキの番人」はファンタジー要素を持つミステリー風のおとぎ話です。
東野圭吾さんの初期の作品「秘密」は構想の妙、筆力の高さを感じる作品でした。
ストリーテイラーとしての実力を感じます。