みゆきな日々

チワワのチェリー女の子&私・年金暮らしのジッちゃんに絶賛親孝行活躍中

結婚願望【思い込み】

2011年07月13日 | インポート

                何気に出た言葉

               別に意図は無かった

        なのに美佐江の表情が明らかに変わった

     『今日、初めて会ったのに・・・私の事が好きなのね?』

                   『はっ?』

          『初めて言われたわ、性格美人なんて』

            『いや、性格が良いだけじゃ・・・』

               そこまで言って黙った彰

       しまった!!・・・誤解させる事をいってしまったかも?

     『私、もっと料理の勉強をするわ、それにパパの仕事も手伝う』

      『美佐江、まだ彰君は付き合うって言ってる訳じゃないよ』

          『そんな事はないわ私は性格美人なんだもん』

                     やばい

                 『そろそろ失礼します』

          『この料理を一緒に食べてからでもいいでしょ』

                    断れない彰

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                『そうでした、では頂きます』

                思い込みの激しい美佐江

             『彰さんの食べてる姿もカッコイイわ』

           美佐江に見つめられて食事も喉を通らない

       グラスのビールを一気に飲み、口の中の料理を飲み流す

        気が付けば、美佐江が隣に座りお酌を始める始末

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            『こらこら美佐江、彰君が食べにくいよ』

             『性格美人って言ってくれたお礼よ』

                   美佐江が怖い

                   食った飲んだ

                『俺、これで失礼します』

         立ち上がった瞬間、緊張してたのかクラクラする

                隣に居た美佐江が支えた

            『済みません、ちょっと酔ったかな?』

                 笑ってごまかす彰に

          『まだ美佐江と一緒に居たいんじゃないの?』

     美佐江は彰が自分を気に入ってくれたと思い込んでしまっていた

                 彰は父親の顔を見て

              『今日は失礼させてもらいます』

               『今度はいつ会えるの?』

                 美佐江の甘えた声

              背筋が凍る錯覚を覚える彰

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                  『で・電話します』

      『パパ聞いた?彰さんからデートの誘いの電話をもらえる』

                   そんな・・・・・。

  『彰君、今日は有難う、美佐江を気に入ってくれて良かった良かった』

         美佐江の父も性格美人のひと事で誤解したか?

        そして次の日、さっそく美佐江の父から電話が入った

  『いや~彰君、君は見る目があるよ、美佐江を気に入ってくれて有難う』

            『その事なんですが、今回の話は・・・・』

             『大丈夫、君の将来は薔薇色だよ』

               彰の話に耳を傾けない父親

                   口は災いの元

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              直接、父親の会社に行って断る

                   それが一番

            翌々日、彰は美佐江の父親に電話し

          『これからそちらに行っても大丈夫ですか?』

             『彰君なら、いつでも大歓迎だよ』

       スーツを着て礼儀正しく丁寧に、そして穏やかに断る

                その後、俺は自由の身

       会社の事務所に行くと、社長は自宅で待ってるとの事

           嫌な予感がしたが気持ちは固まっている

      深呼吸し、会社に隣接する自宅玄関のチャイムを鳴らした

              ドアの向こうで返事が聞こえた

                   『はぁ~い♪』

                   美佐江の声だ

              スッピンの美佐江が出迎えた  

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           『彰さん、さっそく遊びに来てくれたのね』

           『今日は、社長に用事があってきました』

       『彰さんたら私に直接電話するのが恥ずかしいの?』

           『いえ今日は社長に話があってきました』

        『うふっ、パパの言った通り恥ずかしがりやなのね』

       まさかとは思うが、この親子に罠を掛けられた気がする

                   『社長は?』

   『パパならちょっと出かけたの、でも直ぐに戻るわ、上がって待つ?』

         どうする?事務所で待つか?自宅で待つか?

        ここまで来たのだから、後は本音を言って終わりだ

                『上がらせてもらいます』

              『そんなに堅苦しく言わないで』

                  美佐江の顔が怖い

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                 客間じゃなくリビングに通され

           『ちょっと待ってね、冷たいお茶を持ってくるから』

                    『いえ、お構いなく』

        『だから堅苦しい言葉使わないで、私達は夫婦になるのよ』

               美佐江の言葉に心臓が破裂しそうだ

      『美佐江さん、話って言うのはその事なんです、結婚は無理です』

                       言えた

                   彰は内心ホッとした

      " 結婚は無理 "と直接、美佐江に伝える事が出来てサッパリした

       『知ってる、彰さんは借金が終わるまで結婚しないんでしょ?』

                『別に借金は関係ありませんが』

            『大丈夫、借金はパパが返すって言ってたもん』

                  『いや借金は自分が・・・』

           その時やっと美佐江の父がリビングに入ってきた

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            『おっ、彰君、さっそく遊びに来てくれてたか』

            『社長、社長と二人で話しをしたいんですが』

             『別に美佐江が居たって良いじゃないか』

                     『わかりました』

                本人の目の前で一度は断った

                誤解しないように素直に断ろう

                  たったひと事で済むのだ

            むやみに良い話に乗った事を後悔している

           もう2度と金に目がくらむなんてしない、心に誓う

         『実は銀行に行ってたんだよ、彰君の借金の事でね』

              そう言って彰の目の前に800万を置いた

        

         (ノ⌒∇)ノ*:・'゜☆。.続く:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜:*♪

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