学びスタジオ®︎ブログ

塾での出来事や教育について書きたいと思います。

興味があるから子どもは「わからない」という

2022-06-09 03:02:00 | 日記



こんにちは、

四谷大塚NETフォーラム塾上本町教室
塾長・学びスタジオ®︎代表の奧川えつひろです。
ご訪問いただき、ありがとうございます。

今回は、子どもの当たり前について書きます。

❤︎「なんでこんなこともわからないの?」

子どもは思わぬところでつまずいたりする。

大人からすると、
「なんでこんなこともわからないの?」
「うちの子は大丈夫だろうか」
感情的になったり、不安になったり。

❤︎ 「大人の当たり前」は「子どもの当たり前」とは限らない

実は、
大人にとって当たり前のことでも、
子どもにとっては当たり前のことではありません。

❤︎興味があるから子どもは「わからない」という

子どもの「わからない」は、
そのことに興味を示しているしるしです。

なのに、
興味を示そうとしているのにもかかわらず、
大人は当たり前のことを聞かれると
具体的な説明を省き、
「当たり前のことを聞かないで」
「こうなんだからこうだ」……
と簡単に済ませてしまう傾向にあります。

❤︎大人の対応で興味を失う

結果として、
子どもは聞くことをやめ、
興味を失っていきます。

せっかく興味を持って聞いているのに、
これは、残念な機会喪失です。

❤︎子どもの「わからない」理由

❶イメージの欠如

小学校2年生になると
掛け算の勉強が始まります。

九九の掛け算を反復させ音読することで覚えされられます。

しかし、
九九は言えても文章題になった途端にできなくなる子は多いです。

それは、
掛け算のイメージ欠如しているからです。

機械的に覚えていくため、
掛け算がどういう仕組みなのかを理解していません。

❷「0」の概念が理解できていない

たとえば、「1×0=0」

大人にとっては
「0になる。そういうものだ」
で済むかもしれないが、
子どもにはそういうわけにはいきません。

「0」がもつ「ない」という概念が理解できないからです。

実際にあった出来事はイメージしやすく、
実際にはないことはイメージできないからです。

❤︎「0」は、他の数字とは違う

「0」が「ない」という性質のゆえに
他の数字と異なり、
掛け算において
「0」をかけると答えがすべて「0」になる
ことも理解を難しくしています。

「0」をかけることで、
「1」「2」など「ある」ものが
「ない」状態になることを
理解することは困難てす。

なぜなら、
日常生活において、
目の前にあったものが突然なくなることは
起こり得ないためです。

❤︎「1÷0」は計算できない

数字を0で割ることはできないことを
理解するのも難しいです。

この問題は
机の上にある鉛筆を0人に分けることはできない
ことを理解する必要があります。

❤︎子どもは目に見えない状態を理解させるには

大事なことは、イメージです。

数字を使った抽象的な説明ではなく、
絵やブロックなどを使い
実際に見てイメージしていくことで
理解力が増してくる。

❤︎空の容器を何個か用意する

この空の状態が「0」である。
1つの容器に満杯まで液体を入れた状態が「1」、
2つの容器が満杯の状態だと「2」
といった具合です。

また、
液体の量を調節すれば
分数や少数を表すこともできます。

1つの容器だけが満杯で
残りは空の状態が「1.0」、
そこから
2つ目の容器に液体を入れていくと
「1.1」、「1.2」、「1.3」...と増えていきます。、

これで「0」が
「ない」という状態であることを
実際に見ることができます。

❤︎例題で理解する

「1箱2つ入りのチョコレートがある。
Aくんは2箱、
Bくんは1箱取った。
Cくんは取らなかった。
3人はそれぞれチョコレートを何個ずつ食べられますか?」

この問題では、
Aくんは2×2=4で4個、
Bくんは2×1=2で2個、
Cくんは2×0=0で0個。

Cくんはチョコレートの箱を取っていないので
持っているチョコレートは0個です。

❤︎「0×〜」の説明

0×1、0×2などの「0×□=0」を説明するにも、
容器を用います。

空の容器をいくら用意しても液体は「ない」、
つまり「0」のままであり、

この「ない」がいくつあっても、
「0」のままだと説明します。

❤︎算数好きになるか算数嫌いになるかは大人次第

このように
しっかり教えようとすると
大変手間のかかる指導が必要となります。

特に算数を学ぶ初期の段階の
幼児期から低学年の時期がとても大事で、
この手間を惜しんではいけません。

それが、
後の算数・数学が好きになるか、嫌いになるかにかかっています。

❤︎まとめ。興味があるから子どもは「わからない」という

子どもの「わからない」を教えるとき
大人感覚で教えてはいけません。
たとえば、容器などを利用して、
具体的なイメージを膨らませ、
その答えを導き出すための考え方・過程を
子どもの感覚に合わせて話してあげましょう。
子どもがイメージできているかを基準にしましょう。


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