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カナダのアルバータ州教育省が2004年に刊行した、資料・情報を活用する学び方の指導書“Focus on Inquiry : A teacher’s Guide to Implementing Inquiry-Based Learning”(探究に焦点をあてた学び)がインターネット上にPDFファイルで提供されていて、営利目的でなく教育目的であればこれを複製することが許可されている。これまでにアルバータ州教育省が刊行した“Focus on Learning”(1985) 、“Focus on Research”(1990)に続く第3冊目にあたるこの指導書は、アルバータ大学のDianne ObergとJennifer Branchが中心になって作成されたものである。Dianne Obergは、1988年から1998年にかけてアメリカで実施されたLibrary Power Programの成果をまとめた“Inquiry-Based Learning Lessons from Library Power”の共著者でもある。このことから窺えるように、“Focus on Inquiry”は、アルバータ州やアメリカにおける長期にわたる実践を踏まえて、メタ認知能力を基盤とする探究学習の意義と指導上のヒントを具体的に解説した意欲的な試みであり、2005年度にIASL(International Association of School Librarianship)のPROQUEST INFORMATION AND LEARNING -- E-LIBRARY COMMENDATION AWARD(もっとも優れた、あるいは革新的な学校図書館のプロジェクト、プラン、出版物、プログラムに対して与えられる)を受賞している。
“Focus on Inquiry”の中核をなすのは、すべての教科や学年を通して基準となる探究のプロセスを図式化した「探究モデル」(Inquiry Model)である。円形のジグソーパズルに探究の各段階を表すピースをはめ込んだ形の「探究モデル」は、①このプロセスが循環的であること、②必要に応じて何度も前の段階に戻ってやり直せることなどを視覚的に印象づけることで、子どもたちが、③探究のプロセスを理解しやすくし、④メタ認知能力を発達させ、⑤学校の外で出会う新しい状況にも適用できる(転移)ように配慮されている。子どもたちは、自ら進んで探究活動に参加して全プロセスを経験することで、このモデルを他の探究活動にも適用できることを理解し、生涯を通して活用する技術(スキル)を身につけることができる。
以下に「探究モデル」、他のモデルとの対照表、メタ認知のプロセスなどをPDFファイルにしてあります。
PDFファイル「探究モデル」
探究モデル
プロセスを振り返る
Phase 1 計画を立てる
・ 探究のテーマを決める
・ 利用できそうな情報源を挙げる
・ 発表の形態と聞き手を決める
・ 評価の基準を決める
・ 探究計画のアウトラインを作る
Phase 2 情報を探索する
・ 情報探索の計画を立てる
・ 資料を見つけて収集する
・ テーマと関連のある情報を選ぶ
・ 情報を評価する
・ 探究計画を見直して修正する
Phase 3 情報を処理する
・ 探究の焦点を絞る
・ 適切な情報を選ぶ
・ 情報を記録する
・ 情報を関連づけて推論する
・ 探究計画を見直して修正する
Phase 4 制作する
・ 情報をまとめる
・ 作品を創る
・ 聞き手のことを考慮する
・ 修正と編集を行なう
・ 探究計画を見直して修正する
Phase 5 分かち合う(共有)
・ 聞き手とのコミュニケーションをはかる
・ 新たに理解したことを伝える
・ 聞き手としてふさわしい行動をとる
Phase 6 評価する
・ 作品を評価する
・ 探究のプロセスと計画を評価する
・ 自分の探究モデルを見直して修正する
・ 学んだことを学校外の新しい状況に適用する
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カナダのアルバータ州教育省が2004年に刊行した、資料・情報を活用する学び方の指導書“Focus on Inquiry : A teacher’s Guide to Implementing Inquiry-Based Learning”(探究に焦点をあてた学び)がインターネット上にPDFファイルで提供されていて、営利目的でなく教育目的であればこれを複製することが許可されている。これまでにアルバータ州教育省が刊行した“Focus on Learning”(1985) 、“Focus on Research”(1990)に続く第3冊目にあたるこの指導書は、アルバータ大学のDianne ObergとJennifer Branchが中心になって作成されたものである。Dianne Obergは、1988年から1998年にかけてアメリカで実施されたLibrary Power Programの成果をまとめた“Inquiry-Based Learning Lessons from Library Power”の共著者でもある。このことから窺えるように、“Focus on Inquiry”は、アルバータ州やアメリカにおける長期にわたる実践を踏まえて、メタ認知能力を基盤とする探究学習の意義と指導上のヒントを具体的に解説した意欲的な試みであり、2005年度にIASL(International Association of School Librarianship)のPROQUEST INFORMATION AND LEARNING -- E-LIBRARY COMMENDATION AWARD(もっとも優れた、あるいは革新的な学校図書館のプロジェクト、プラン、出版物、プログラムに対して与えられる)を受賞している。
“Focus on Inquiry”の中核をなすのは、すべての教科や学年を通して基準となる探究のプロセスを図式化した「探究モデル」(Inquiry Model)である。円形のジグソーパズルに探究の各段階を表すピースをはめ込んだ形の「探究モデル」は、①このプロセスが循環的であること、②必要に応じて何度も前の段階に戻ってやり直せることなどを視覚的に印象づけることで、子どもたちが、③探究のプロセスを理解しやすくし、④メタ認知能力を発達させ、⑤学校の外で出会う新しい状況にも適用できる(転移)ように配慮されている。子どもたちは、自ら進んで探究活動に参加して全プロセスを経験することで、このモデルを他の探究活動にも適用できることを理解し、生涯を通して活用する技術(スキル)を身につけることができる。
以下に「探究モデル」、他のモデルとの対照表、メタ認知のプロセスなどをPDFファイルにしてあります。
PDFファイル「探究モデル」
探究モデル
プロセスを振り返る
Phase 1 計画を立てる
・ 探究のテーマを決める
・ 利用できそうな情報源を挙げる
・ 発表の形態と聞き手を決める
・ 評価の基準を決める
・ 探究計画のアウトラインを作る
Phase 2 情報を探索する
・ 情報探索の計画を立てる
・ 資料を見つけて収集する
・ テーマと関連のある情報を選ぶ
・ 情報を評価する
・ 探究計画を見直して修正する
Phase 3 情報を処理する
・ 探究の焦点を絞る
・ 適切な情報を選ぶ
・ 情報を記録する
・ 情報を関連づけて推論する
・ 探究計画を見直して修正する
Phase 4 制作する
・ 情報をまとめる
・ 作品を創る
・ 聞き手のことを考慮する
・ 修正と編集を行なう
・ 探究計画を見直して修正する
Phase 5 分かち合う(共有)
・ 聞き手とのコミュニケーションをはかる
・ 新たに理解したことを伝える
・ 聞き手としてふさわしい行動をとる
Phase 6 評価する
・ 作品を評価する
・ 探究のプロセスと計画を評価する
・ 自分の探究モデルを見直して修正する
・ 学んだことを学校外の新しい状況に適用する
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