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基本的に読書感想文です。

ナルニア国物語 ライオンと魔女 11

2006-03-09 01:45:56 | Weblog
 8 ごはんの後の一騒動

 「フォーンさんを助ける手立ては何かないんでしょうか?」食事の後でピーターがビーバーさんに言いました。
 ビーバーさんは首をふって、「あの女の館は石像だらけです。杖をふって、生き物を石にかえてしまうのです。あなたがたが乗り込めば新たな石像をふやすだけです。・・・しかし今、アスランがナルニアにきています。アスランなら白い魔女を裁いて、タムナスさんを助けたくれるでしょう。」
 子供たちはその名を聞いて、またどきん、としました。
 ビーバーさんは続けます。「アスランは海のかなたの大帝の息子にして偉大なライオンです。古くから伝わる歌にこうあります。」
 
 アスラン来たればあやまち正され 
 アスランほゆれば悲しみきえる
 牙がひかれば冬が死にたえ
 たてがみふるえば春たちもどる

 「でも、あなたたちにも大事な役割があるのです。わたしは明日、あなたたちをアスランにあわせるために、石舞台まで案内します。」
 「僕たちとアスランとどんな関係があるんですか?」とピーターがいいました。
 「もうひとつ古いいいつたえがあるからですよ。ケア・パラベル、これはこの川が海にそそぐ河口にちかい海辺にある城です。そしてあるべき世がくればこの国の都となるはずのところです。
 そのケア・パラベルには4つの王座があって、いつからとなくナルニアに言い伝えられたところでは、二人のアダムのむすこがた、二人のイヴのむすめがたが4つの王座についたとき、白い魔女の時代はおわるばかりか魔女の命もおしまいになるというのです。だからこそ、わたしたちがあれほど注意に注意をかさね、ここまでしのんでこなければならなかったのです。もし、あの女にあなたがた4人のことを知られてごらんなさい、このひげをひとひねり「するよりも簡単にみなさんの命がとんでしまいますよ。」
 ルーシィはふと、エドマンドの姿が見えないのに気づきました。
 みんなそとへ出て大声で呼びましたが、返事はありませんでした。
 「探しても無駄です。魔女のところに告げ口に行ったんですよ。」とビーバーさんは言いました。
 3人はあっと思いましたが、よく考えると、そうかもしれない、と思いました。
 「ご兄弟のことを悪く言うと失礼かと思って、黙ってましたが、最初に彼の目を見たときに裏切りそうだな、と思いましたよ。あれは魔女の食べ物を食べた物の目です。一時も無駄にできません、魔女はすぐ追っ手を差し向けるでしょう。我々はすぐここを逃げ出さなくちゃなりません。」
 

 


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