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echo garden

基本的に読書感想文です。

ナルニア国物語 ライオンと魔女 5

2006-03-04 02:01:13 | Weblog
 ちょっと配色変えてみました。
 2 ルーシィのしったこと

 「・・・ああ、失礼しました。」フォーンはあたふたと荷物を拾いながらいいました。
 「こんばんは!」
 「ええ、よいお晩で。わたしはフォーンのタムナスと申します。」
 「わたしの名はルーシィですわ。」
 「ああ、初めてお会いしました・・・。イヴの娘さんですね。こんな雪のなかで立ち話もなんですから、これからわたしの洞窟にきてお茶でもしませんか。」
 ルーシィは遅くなるのが心配でしたが、
 「すぐそこです。わたしのところにはぼんぼん火がもえています。油付けの小イワシもトーストもありますし、お菓子もあります。」」
 「・・・うかがいます。でもあんまりながくはいられないわ。」
 ルーシィはタムナスさんに導かれて洞窟に来ました。
 そくには暖炉があって、赤い絨毯の上に木製のテーブルや椅子が置かれていました。ルーシィはこんな素敵なお部屋はは見たことが無い、と思いました。
 タムナスさんは素敵なご馳走と不思議なお話でもてなし、ルーシィはすっかりいい気分になりました。
 しかし、はっと気づいて、もうそろそろ帰らないと、と言うと、タムナスさんの顔は一瞬固まりました。そして手で顔を覆っておいおい泣き出してしまいました。
 「タムナスさん、一体全体どうして泣くの?」
 ルーシィは自分の白いハンカチをかしてあげました。
 「わたしは悪いフォーンだからなくんですよう」
 ルーシィはとてもそうは見えない、と言うと、わたしの正体は白い魔女の手下なのだ、といいました。白い魔女?
 「ナルニアじゅうをがっちり抑えてるのがそいつです。ここをいつも冬にしておくのがその女なんです。いつもいつも冬なのに、けっしてクリスマスがこない。なんてゆうことだろう。」
 そして、その魔女の命令にしたがって人さらいをしているのだ、といいます。
 「・・・そうは見えませんか、わたしになんにもしていない小さな子、かわいそうな無邪気なこどもに、森のなかでであうと、さも親しそうなふりをして、わたしの洞窟へその子をさそいこみ、いろいろとあやして眠らせてしまってから、白い魔女にその子をひきわたす。そんなものには見えませんか?」
 「見えませんわ」
 「でもそうなんです。そのかわいそうな子とはあなたのことです。」
 やっとルーシィにも事態がのみこめました。
 「おねがい、やめて、わたしを家に帰して。」
 「ええ、もちろんですとも、たとえ魔女にばれて石に変えられようとも、あなたとこうしてお話したあとでは、自分がどんなに愚かなことをしでかすところだったか、よおく分りました。」
 ルーシィはタムナスさんに街灯のところまで送ってもらいました。
 「あのハンカチいただけますか、イヴの娘さん、」
 「どうぞ」ルーシィは言って元きたほうへ歩いていきました。
 やがて、真っ暗ななかでつるつるした感触をほっぺたに感じると、たんすから空き部屋にもどってきました。
 「ここよ、みんな、帰ってきたわ」
 
 
 
 
 


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