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極楽トンボなドジ美ちゃん!

2012-09-09 15:58:34 | 自治会活動
 
【極楽トンボなドジ美ちゃん!】 
 
●きれいな花壇って誰が世話してるん
   だろう?
 
 今のマンションに引っ越して10年に
なります。
一番気に入ったのが真横にある円形
花壇です。
引っ越したのが冬だったので、その花
壇に色とりどりの花が咲くと知ったの
は2~3か月後のことでしたが。
 
 季節のなかで一番好きなのが春。
玄関を出て見上げると桜の花が雲の
ようにひろがっています。 
足元にはチューリップやパンジー、
サクラソウどがきれいに植えられ、
色とりどりの絨毯のよう。花壇の美し
さに見とれ、私は春から初夏にかけ
て、毎朝夢見ごこちで出勤していま
した。
 
 ある日ふと「こんなにきれいな花壇、
誰が手入れしてるんだろう?」と、
気になりだしました。
気をつけて見ていると、5~6人の作
業服を着た人たちが水をやったり花
を植えかえたり・・・
夕方には草取りをしたり、
落ち葉を集めたりしています。
「あ、やっぱり手入れする人がいる
んだ。でもあの人たちはどこの人?
 市役所のシルバー人材センターか
らくる人たちかな。ま、私には関係な
いか。 でもこんな感動的な景色をシ
ーズンごとに見せてもらって、感謝
感激だな・・・ 市民税のなかに含ま
れているから、ま、いいか」
 
 極楽トンボの私が、この花壇は地
域の人たちの手で守られていると知
ったのは、
今年になって自活合役員の当番が
まわってきたときでした。
 
 
●自治会役員の資料のなかに花壇の
 当番表が
 
 今年我が家は自治会の役員をする
ことになりました。有体にいえば当番
が回ってきたのです。
 「え、花壇の手入れ当番表!?
 これって何の当番ですか?」
「あら、エントランスの横にあるで
しょ。 あの花壇のことよ」 
「え、当番って、何するの?」 
「水をやったり花を植えかえたり
するのよ」
「私たちが?あれって市役所とか
シルバー人材センターの人たちが
やってくださってるんじゃないん
ですか?」 
「何言ってるの藤原さん、私たちが
するのよ。地域の人たちと共同で、
当番決めて順番にね」
 ドヒャー、知らなかった!自治会
役員の人たちが順番に世話をして
たなんて。
住んで十年になるのに・・・私って
なんて極楽トンボなんだろう。
それ超えて、「私ってほんとうにボ
ンヤリよね。
 小さい頃からドジ美ちゃんって
よくからかわれてたけど、
〇十年たっても変わってないのね」
 
● "がんじき" を持って落ち葉あつめ
 
 とうとう当番の日がやってきました
ジーパンをはいて、長袖の作業着を着て、
軍手をはめました。そして手にしたのが
"がんじき" でした。 
熊の手みたいに大きな竹の手のついた
道具をわたされて「は一い、一班さんは
これで落ち葉をかき集めてください」 
と班長さんの声が響きます。 
芝生の上に散らばっている落ち葉をガリ
ガリとかき集めて、ゴミ袋に入れて。
「そういえば小さい頃こんなことやって
たな一。庭の落ち葉を集めてお風呂を
沸かすところまで持って行って。
長い間すっかり忘れてたな一」。
毎日仕事に追われる日々になって、
土のにおいのする作業なんてすっかり
思い出のかなたに行ってしまっていました。
 
●蝉の亡骸があちこちにちらばっていた
 
 かき集めた落ち葉のなかに蝉の亡骸
がころがっていました。
取り上げてみるとぱっくりと口を開けています。
のぞいて見ると人間の声帯によく似ています。
まっくろになってしまった蝉、半分に
ちぎれた蝉。がんじきの指に五匹ほど
かき集められてきました。 
みんな集めて木の根っこに持って行って
やりました。
「蝉ちゃんたち、ごくろうさんでした。
仲よくお話しながら成仏するんだよ」
と、声をかけて見送ってやりました。
 
  暑い夏の自治会当番の仕事も、
こうして一つ一つなんとか無事に終わ
てゆきます。


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