【やせた女性は美しい?】
●やせすぎたモデルはノー
先月朝日新聞で,「やせすぎたモデルは使わない」とヴォーグ誌
が宣言したという記事を目にしました。(2012.05,27朝日天声人語)
ヴォーグ誌は世界的に有名な女性のファッション誌で元祖的な存在
です。
世界を席巻する「女性のやせた体型は美しい」とする長年の風
潮に、一石を投じる内容だけに注目を集めているそうです。
●ダイエットして、私もやせたい!
若い女性の多くはきれいなモデルさんの姿を写真や週刊誌で見
るにつけ「私もこんなスマートな体になりたいわ」と思い、
「よーし、ダイエットしてなってやるぞ!」と決心したりします。
自分が考えたカロリーの低い食事をすることで、体重は確実に
減ってきます。55キロだったのが54、53、52キロに。顔もほっ
そりしてきたし、なによりもウエストがひきしまって今まで着れ
なかったワンピースやスカートが入るんです。その手応えがう
れしくて「このあたりでいいか」と思うのですが、ストップがか
からなくなり、だんだん「やせ礼賛」にのめり込んでいくようで
す。
●売っている洋服が入らなくてがっかり
私自身の感想を言わせてもらえば、いつのころからかデパート
で売られている洋服などが入らなくなりました。「お似合いです
よ」と店員にすすめられ、「ヨッコラセ!」と着てみるのですが、
決まってウエストまわりでアウトです。「色もデザインもいいの
にな一」とあきらめきれず横目で眺めながら、売場をあとにする
という体験を重ねているこのごろです。
「太ってしまったんだわ。このお腹の肉をなんとかしなくて
は」と、自分の体型を恨んでいました。しかし最近気がついたの
ですが、「いやまてよ、最近の洋服って極端にスマートに作られ
てない? これじゃ若い人たちがなんとかやせなくてはと必死でダ
イエットするのもむりないな」と、思い初めていました。
●「うちの子、ひょっとして拒食症?」
やせに関する私のお笑い体験とは違って、もっと深刻な相談を
うけました。卓球仲間の一人である高田さん(仮名)が娘さんの
ことで相談にやってきました。長女で高校年生の咲希さんの
ことです。「このごろおかしいのよ。やけに食べ物のカロリーに
こだわりだしてね、『あっさりしたおかずにしてね、酢の物と
か』って言うの。『わかめやしらす干しでないと私食べないよ』
って言ったり。食べるのは低カロリーの物ばっかり。それでね
『やせたい、やせたい』って口癖みたいにいうのよ」と高田さ
んは心配そうです。
「そりゃ高一といえば思春期真っ直中だし、スマートできれい
になりたいつて思う年頃よ。ダイエットするなんてめずらしいこ
とじゃないわよ」と、私はやんわり返しました。
「うん、私も初めはそう思って気にしてなかったんだけど。今
月になって3キロもやせたって、喜んでるの。一月で3キロは多く
ない? どこか病気じゃないかしら?」「咲希さんそんなに太っ
てたっけ?」「いいえ、もともとほっそりしてたわよ。それがな
んでダイエットなんかに懲りだしたのかしら。さらにやせてるの
に『私太ってるでしょ。ほらこの腕、こんなにお肉がついてる。
もっとやせないと』って鏡の前で言うの。おかしいと思わない?」
「えー、それわねー。 ひょっとして拒食症? 一度お医者さ
んに診てもらったほうがいいかもね」「拒食症・・じつは私もそ
うじやないかと心配でね。あれ大変な病気だって聞いてるわ。も
し咲希が拒食症だったらどうしょう」。高田さんは青い顔をして
いました。
●行きすぎダイエットの歯止めになれば
摂食障害(拒食症・過食症)の入口は、「私もやせたスマート
な体になりたい」という思いからダイエットを始め、だんだん
はまりこんでいくことから陥ることが多いと聞いています。
美しいスマートなモデルさんの体型にあこがれて・・。
あこがれがこうじて「やせることは私の生きがい。何ものにも
代え難い。絶対に手ばなさないわよ」と、まで信じ込んでしまう
摂食障害という病。ヴォーグ誌の「やせすぎたモデルは使わない」
という宣言が、この流れに一石を投じる役割を果たしてくれるの
ではないだろうか? そして一人でも拒食症や過食症に苦しむ若い
女性たちが減ればいいな思っています。
●やせすぎたモデルはノー
先月朝日新聞で,「やせすぎたモデルは使わない」とヴォーグ誌
が宣言したという記事を目にしました。(2012.05,27朝日天声人語)
ヴォーグ誌は世界的に有名な女性のファッション誌で元祖的な存在
です。
世界を席巻する「女性のやせた体型は美しい」とする長年の風
潮に、一石を投じる内容だけに注目を集めているそうです。
●ダイエットして、私もやせたい!
若い女性の多くはきれいなモデルさんの姿を写真や週刊誌で見
るにつけ「私もこんなスマートな体になりたいわ」と思い、
「よーし、ダイエットしてなってやるぞ!」と決心したりします。
自分が考えたカロリーの低い食事をすることで、体重は確実に
減ってきます。55キロだったのが54、53、52キロに。顔もほっ
そりしてきたし、なによりもウエストがひきしまって今まで着れ
なかったワンピースやスカートが入るんです。その手応えがう
れしくて「このあたりでいいか」と思うのですが、ストップがか
からなくなり、だんだん「やせ礼賛」にのめり込んでいくようで
す。
●売っている洋服が入らなくてがっかり
私自身の感想を言わせてもらえば、いつのころからかデパート
で売られている洋服などが入らなくなりました。「お似合いです
よ」と店員にすすめられ、「ヨッコラセ!」と着てみるのですが、
決まってウエストまわりでアウトです。「色もデザインもいいの
にな一」とあきらめきれず横目で眺めながら、売場をあとにする
という体験を重ねているこのごろです。
「太ってしまったんだわ。このお腹の肉をなんとかしなくて
は」と、自分の体型を恨んでいました。しかし最近気がついたの
ですが、「いやまてよ、最近の洋服って極端にスマートに作られ
てない? これじゃ若い人たちがなんとかやせなくてはと必死でダ
イエットするのもむりないな」と、思い初めていました。
●「うちの子、ひょっとして拒食症?」
やせに関する私のお笑い体験とは違って、もっと深刻な相談を
うけました。卓球仲間の一人である高田さん(仮名)が娘さんの
ことで相談にやってきました。長女で高校年生の咲希さんの
ことです。「このごろおかしいのよ。やけに食べ物のカロリーに
こだわりだしてね、『あっさりしたおかずにしてね、酢の物と
か』って言うの。『わかめやしらす干しでないと私食べないよ』
って言ったり。食べるのは低カロリーの物ばっかり。それでね
『やせたい、やせたい』って口癖みたいにいうのよ」と高田さ
んは心配そうです。
「そりゃ高一といえば思春期真っ直中だし、スマートできれい
になりたいつて思う年頃よ。ダイエットするなんてめずらしいこ
とじゃないわよ」と、私はやんわり返しました。
「うん、私も初めはそう思って気にしてなかったんだけど。今
月になって3キロもやせたって、喜んでるの。一月で3キロは多く
ない? どこか病気じゃないかしら?」「咲希さんそんなに太っ
てたっけ?」「いいえ、もともとほっそりしてたわよ。それがな
んでダイエットなんかに懲りだしたのかしら。さらにやせてるの
に『私太ってるでしょ。ほらこの腕、こんなにお肉がついてる。
もっとやせないと』って鏡の前で言うの。おかしいと思わない?」
「えー、それわねー。 ひょっとして拒食症? 一度お医者さ
んに診てもらったほうがいいかもね」「拒食症・・じつは私もそ
うじやないかと心配でね。あれ大変な病気だって聞いてるわ。も
し咲希が拒食症だったらどうしょう」。高田さんは青い顔をして
いました。
●行きすぎダイエットの歯止めになれば
摂食障害(拒食症・過食症)の入口は、「私もやせたスマート
な体になりたい」という思いからダイエットを始め、だんだん
はまりこんでいくことから陥ることが多いと聞いています。
美しいスマートなモデルさんの体型にあこがれて・・。
あこがれがこうじて「やせることは私の生きがい。何ものにも
代え難い。絶対に手ばなさないわよ」と、まで信じ込んでしまう
摂食障害という病。ヴォーグ誌の「やせすぎたモデルは使わない」
という宣言が、この流れに一石を投じる役割を果たしてくれるの
ではないだろうか? そして一人でも拒食症や過食症に苦しむ若い
女性たちが減ればいいな思っています。