拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

ノートゥングを抜いたときはハ長調

2019-05-31 07:58:44 | 音楽
その話の前に、朝ドラでヒロインのナツが山口智子演じるおでん屋のママさんとこに住まわせてくれと頼んでいたが、いいのかしらん。ママんとこにはナツの兄(さいたろう)が住んでいる。だからナツは兄と一緒に住もうと思ったのだろうが、私は最初からさいたろうとママの関係が気になっている。さいたろうはママを「かあさん」とか呼んでいるが、これは世を欺くための偽装工作であって、実は私は二人が「できてる」んではないかと疑っているのだ(「できてる」なんてお下品。下品に「お」をつけても下品は下品)。いったい、この二人の年齢差はいくつの設定なのだろう。分からない。じゃあ、山口智子とさいたろうを演じる岡田将生の年齢差はいくつだ?岡田将生は29歳。なるほど。で、山口智子は……えーっ?54歳っ?ついこのあいだ「純ちゃんの応援歌」に出てたと思ったら。「純ちゃんの応援歌」っていつだっけ。昭和63年!だったらむべなるか。月日の流れる事よ。すると二人の実年齢差は25か。貴理子さんとこが24歳差だったからやはりおおいにありうる。だったらナツはおじゃまむしである。他所を探した方がいいんでないかい?枕話ですっかり盛り上がってしまった。ここから本題。ちょっと前にワルキューレでジークムントがトネリコの樹から名剣ノートゥングを引き抜くとき何調でしょう?って言って、正解を言ってなかった。いざ抜かんとノートゥングに手をかけるときは、Fisを根音として、それにA,C,Esが重なった減7和音。その中のCをトランペットがクレッシェンドしながら伸ばしていつのまにかCが根音となり(どの音が根音になっても音の組合せは一緒だから、まんまと欺される)、そして抜くときは見事に解決してハ長調!これですよ、これ。すごいなー。これがベートーヴェンの「運命」だったら、この後、徹底的にハ長調のトニカ(主和音。ドミソ)を鳴らし続けておしまいってところだが、しかしジークムントとジークリンデには過酷な運命が待ち受けている。それを暗示するかのように転調を繰り返して終わる。いろんなCDが出てるが、この終わるとこ、第1幕の幕切れのオケの音はカラヤン&ベルリン・フィルが圧倒的である。灼熱の演奏で溶けそう。