And This Is Not Elf Land

シンガポールのサイトでは…

まだ腹の虫がおさまらない~


シンガポールでは、9月4日に予定されていたフランキー・ヴァリ&ザ・フォーシーズンズのライブは来年1月24日に延期になりました。


こちらのサイトでは、こういう内容のことが書いてあります。

「…クリント・イーウトウッドが映画版JERSEY BOYSを監督しています。フランキー・ヴァリは、この映画のエクゼクティブ・プロデューサーとして撮影中はロサンゼルスにいる必要があります。私たちはみな、映画でフランキー・ヴァリ&ザ・フォーシーズンズの人生とその時代を目にするのを楽しみにしています。ファンの皆様には、フランキー・ヴァリにはこの映画の責任があることをご理解いただき、延期をお許しいただけるものと確信しています。」

…これ、すごく説得力ありませんか?何よりも、「フランキー・ヴァリはJERSEY BOYSの映画の責任者であるから」と明言していますし、「イーストウッドに要請された」なんてことは書かれていません…でも、「これは仕方がないな」と私も納得します。おそらく、他のファンの方も同じではないでしょうか。

日本でも、こういう表現ではダメだったのですか?


日本のサイトのもの、再び転載しますが

<延期理由につきまして>
フランキー・ヴァリ&フォー・シーズンズを題材にした大ヒット・ミュージカル「Jersey Boys」が、この度クリント・イーストウッド監督により映画化されることが決定致しました。(「ジャージー・ボーイズ」原題、配給:ワーナー・ブラザース映画 、2015年予定)。

「9月からの映画の撮影開始にあたり、イーストウッド監督よりフランキー・ヴァリ本人に直々に『史実について正確を期すため、是非とも撮影に立ち会って欲しい』という強い要望を受けた」との連絡があり、撮影の日程が当初の日本公演の日程と重なるという事態となりました。

主催者側としても本公演を当初の日程通り実現をさせるべく、アーティスト側とも協議を重ねて参りましたが、自身のキャリアと人生を題材とした作品の映画化はアーティスト本人の夢でもあり、「日本を含めたアジア・ツアーを心から楽しみにしていましたが、このようなチャンスは二度と無いということをどうか理解して頂き、撮影の立ち会いの要望を何とか受けさせて欲しい」というアーティストの意向を尊重せざるを得ませんでした。




確かに、Twitterの反応など見ておりますと、「えっ、あのイーウトウッドが?凄い!」「そりゃ断れないよね」「この理由なら仕方がない」というのもあって…あらためてイーストウッドの偉大さを思い知りました。でも、それって関係者の思う壺でしょ。だいたい、大物の名前を出して納得させようって魂胆が気にくわないですね。

JERSEY BOYSは、実在の、それも現役のアーティストを題材にしながらも、決して綺麗ごとだけではなく、闇の部分もありのままに描いた舞台作品です。脚本家たちは、最初にフランキー・ヴァリとボブ・ゴーディオから話を持って来られたときは、あまりの衝撃的なエピソードの数々にひるんでしまったそうです。

私は、JERSEY BOYSを見るたびに、「実際の人生を題材にすることの重み」と、「作品としての完成度へのこだわり」の狭間で苦労を重ねたであろうクリエイターたちのことを思います。そして、自分の人生そのものを「提供」してくれたフランキー・ヴァリの凄さを思います…自身が作品の題材になる、というのはどういうことなのか…我々が想像もつかないような深みを、フランキー・ヴァリは知っていますよ。

『史実について正確を期すため、是非とも撮影に立ち会って欲しい』『自身のキャリアと人生を題材とした作品の映画化はアーティスト本人の夢でもあり』って…ここが非常に違和感を覚える部分であります…私は声を大にして言いたい。

「こんな薄っぺらい、ペランペランのコメント、フランキー・ヴァリ、あるいはその関係者から出るわけがないじゃありませんか!」

で、とどめは『このようなチャンスは二度と無いということをどうか理解して頂き…』って…「誰の」「どんなチャンス」が2度とないっていうの?!これも、向こうの関係者から出た言葉とは思えません。はっきり言って、今回の映画は、イーストウッドの側の「またとないチャンス」でしょう。トニー賞作品賞を取ったミュージカルで、全米ツアーでも各所で興行収入新記録を更新した作品の映画化ですよ!イーウトウッドにはプレッシャーも大きいと思います。

もしかしたら、イーウトウッドが「フランキー・ヴァリがいてくれたら心強い」と言ったとか、関係者が「映画化は長年望んでいたことだ」と言った、ぐらいの話を、日本側の「何も分かっていない人」(←ここ重要)が勝手にアレンジした、ってことは考えられますが…で、それが、あくまでも「フランキー・ヴァリ<<イーウトウッド」という視点で貫かれているのね。

とにかく、今回の日本側の対応を見ていると、JERSEY BOYSという作品もフランキー・ヴァリ&ザ・フォーシーズンズも、えらく軽く見られてるんだな~という印象は拭えません…日本側のライブの主催者は、ちょっとは恥を知っていただきたいものです。

以上!
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