明けましておめでとうございます。
さて、2011年最初の記事は、なぜかコレです
ザ・タイガース1968年暮れの映画『華やかなる招待』
これが年末にスカパーで入ってまして、懐かしくて懐かしくて…で、録画して、何度か繰り返して見ているうちに止まらなくなってしまいました(爆笑)年末年始、ずっとこれでした(!)だって、ここ数年、紅白は全く見てませんしね~今回の「目玉」と言われていたパフォーマンスにしても、ほとんど興味ありませんで…スイマセン!
だいたい…当時のタイガースの人気のすさまじさと言ったら、今のAとかSなんぞ、足元にも及ばないと思いますよ。(時代が違うので、単純に比較はできませんが、ここでは「その影響力」という面から言ってます)
以下、「一定の年代以上のみなさま」じゃないと「訳のわからない」話だと思いますので、それ以下の方には、スル~推奨♪
この『華やかなる招待』は、タイガースが一番輝いていたときの映画と言えるでしょう。この映画公開の1か月前に、日本初のコンセプト・アルバムと言われる『ヒューマン・ルセッサンス』がリリースされまして、この映画は、そこからの曲をフィーチャーしています。
ストリーは…まぁ、あってないようなものですが(汗)でも、ところどころに、当時世界的人気を博していたモンキーズ(のTV番組)の影響を受けていると思われる斬新な映像(当時としては)があります。(実際、モンキーズのポスターなども、ときどき登場する)また、MVの走りともいえる映像もあって(『リラの祭り』の映像などは、今見ても古さを感じない)かなりの手間暇をかけて作られている。
当時のタイガースにどれほどのパワーがあったか(…言い換えれば、どれほど「利益を生む」プロジェクトだったか)明らかです。とは言っても、当のタイガースの5人は、超過密スケジュールの間に、急ぎ足で撮影したに違いありません。いつの世も、アイドルは忙しい。
とにかく、この映画は、タイガースの5人だけでなく、脇役がまた素晴らしいの!(もう、多くがお亡くなりになっていますが)藤村有弘さんと西村晃さんの絶妙のボケと突っ込み、三宅邦子さんの、今ではあまり耳にしたくなった「純正ざぁます言葉」、小松政夫さんのギャグの炸裂、あの塩沢ときさんも出ておられて…もう「芸人はこうあるべき」という見本のような演技をしていらっしゃいます。これと比べると、今どきの…(以下略)
で、肝心のタイガースなんですけど
とにかく、言えるのは
全員「華」がある!
スクリーン映えがする!!
さすがに、GSの王者、
実際には、GSブームとは言っても
ほぼ「人気ひとり占め」状態だったのもナットク~♪
沢田研二(ジュリー)は美しい…息子も「うっわ、イケメン!」と感心していましたよ。この映画でも、美味しいところは全部取って言っているような感じ。実際、ジュリーは、GSブームが去った後も、ポップスターとして君臨し続けますが、タイガースには常に「ジュリー+他の人たち」としようとする「動き」があって、他のメンバーたちの複雑な思いが交錯したと言われていますね…もとは、みんな同じ「音楽好き仲間」として始まったんでしょうけれど。
現在のように、ミュージシャンの多様なスタイルが確立していた時代ではありませんでした。このことが、ずっと影を落としていったような気がします。
さて、岸部おさみ(現一徳)ですが、この人はメンバーの中では一番地味な雰囲気だったのですが、思えば、単なる「地味」なお兄ちゃんが、後年、日本を代表する俳優になるはずがありませんよね。そう思いながら見るからかもしれませんが、この映画でも独特の存在感があるし、やっぱ演技うまいわ~「学芸会」でも、誰も文句を言わないような(いや、ホントに)映画の中にあって、明らかに他のメンバーよりもレベルが高い。本人も楽しんでやっているのが分かるし、この後、役者として大成功するのも納得。才能の片鱗を見ることができます。
森本太郎は、ちょっと目立たないんですが、もともと「大人しい太郎」という役柄のようですし、グループの中で自分の「役割」を演じているという感じがして、特に不自然ではありません。
それよりも、「不自然」と言えば、加橋かつみですよ…ポスターの中でも、一人だけ笑っていません。映画の中でも、敢えてカメラに写っていない(?)のでは?と思えるシーンもあるし、セリフは極端に少ないし、明らかに「やりたくない」のがアリアリ(…)
でも、先に述べた『ヒューマン・ルネッサンス』は、加橋のアルバムと言っていいほど、彼の才能が溢れているものでした。自作の曲も入っていたし、彼がリードをとる曲も3曲ありました。私は、ジュリーの歌も好きなのですが、このアルバムのような、ひとつの叙事詩のような作品の中では、ジュリーのような情感豊かで甘い声よりも、加橋の無機質でツンとした高音の方が、より広がりがあって…とにかく、この『ヒューマン・ルネッサンス』は加橋の「圧勝」アルバムであると私は今も思っています。
で、翌年の3月に加橋は脱退してしまうわけですが…これについては、今もいろんなことが言われているのですね。いずれにしても、このアルバム⇒映画、という流れをあらためて見れば、やはり、避けることはできなかったような気がしますね。
そして、愛すべき瞳みのるさん(こちらにくわしく)なんですが(この方は、今は一般人でいらっしゃるので「さん」をつけます)この映画でも、全力投球で、清々しい。この方が担当する「ドラム」という楽器の持つ特性もあるのかもしれませんけれど、誰よりも「音楽好き」に見える。
で、こんなセリフがあるのですよ
「僕たちは先生になりたくないから、先生の言うことも聞かないんですよ!」
笑いました。
瞳さんの近況を伝える記事を発見しました。(こちら)ここに書かれていることが、すべて事実なら、とてもうれしいです。数十年ぶりに見る瞳さん、わたしの「想像通り」に年を重ねていらっしゃいますね。
さて、以前に、こんなことも書いていますが(笑)
ま、タイガースでミュージカルを作るのならば、多少、アレをパクっていただいても結構ですよ(笑)
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