コマーシャリズムの寵児のようなミツバチのバリーが
ハチミツを取り巻くコマーシャリズムには激しく抵抗するのだ~
アメリカのドラッグ・ストアで、買い物するでもなく、棚に陳列されているもの見ながらぶらぶらしていると、なぜか「知ってる」商品に出会うことがあります。日本でも出回っているブランドだから見おぼえがある(コスメ類とか)ものも少なくありませんが、実はSEINFELD(となりのサインフェルド)に出てきたので知ってた…っていうものもけっこうありますね~
Jerry Seinfeld(ジェリー・サインフェルド)って、彼のstand-upネタを聞いていても、とにかく「モノ(商品)」の持つイメージや、それが発するメッセージなどを的確に捉えて、それをうまくネタにしています。それでもって、受け手はそれぞれの商品にJerryから発せられたものが貼りついた状態で頭にインプットされてしまうわけで~
だから、Junior Mintのパッケージを見ただけで笑えるし、Snappleを飲むと”Too fruity!”と言いたくなるし…Salsaを見ればホントに“salsa…salsa…”と口走ってる自分がいる(笑)
BEE MOVIEでも、商品を巧みに媒体化するJerryのやり方がBarryの姿をまとって随所に見られました。
まず、Vanessaの男友達のKen、マッチョで腕力は強そうだけどお頭は…な白人男性の典型。Barryは彼の着ている服や履いているスニーカーのブランドを特定して、ステレオタイプをさらに固定化します。
Vanessaが、Barryを叩こうとしたスーパーの店員の頭を「このハチは何もしていないでしょ!?」とか言って、何かの小冊子で叩くシーンがあるんですが、その店員を追い払ってもらった後Barryが
「それてPick’n Saveのカタログ?それって10ページぐらいでしょ?僕たちが耐えられるのは75ページまでの雑誌なんだ」
「あなたたちは、そういう限界も数値化しているの?」
「そりゃ当然だよ。だって、僕のいとこはItalian Vogueにやられて死んだんだ」
(註 同じ巣のハチは全員「いとこ」になります)
確かに…Italian Vogueって無駄に厚いよね(笑)
いや、ファッションに関心のある人ならば「無駄に」なんて思わないんでしょうけれど…私は読んでいると(もとい、眺めていると)重みで肩が凝る。
その後も、Barryは何度も「Italian Vogueの脅威」に晒されるのでした。
なんであんなに厚いのか、Italian Vogue…
また、親友のAdam(マシュー・ブロデリックが声を担当)が法廷で怒って被告人を刺してしまい(ハチは一度刺すと生きていられなくなる)生命の危機に!…しかし、サンドイッチの楊枝を「移植」して何とか持ちこたえた(笑)
「カフェテリアからツナサンドに刺してあったのをとってきたんだ。先の方にセロリが付いているでしょ」
あの楊枝ってstingerとか言うんですよね。中には「必要以上に先が尖っている」ものもあります。私も「ここまで尖ってなきゃいけないのか??」と思ったことがありましたが、ハチがハリとして移植するのなら納得です。
でも、あんなに先が尖ってないと、何かツナサンドを食べるのに不都合があるのだろうか
それにしても、Ray Liotta Private Selectなんてハチミツって(笑)
ホントにありそうで怖い・・・
「あったって誰も買わない!」なんてあちらのサイトに書かれていましたが。
しかし、彼の顔のラベルが貼られた容器が棚に高く積まれているのを見ると(圧巻!)…なんか黙っていられなくなるのは分かりますよ。
でもやっぱり、買う側は有名人selectに弱い。
商標に自分を使ってもらうなんて「セリフを覚えるのが面倒になったから~?」なんて…耳が痛い芸能人はたくさんいるのでは??
そして、しまいにはミュージシャンのSTINGまで登場して、ハチに関する用語を勝手に芸名にしているかどで糾弾される始末。Sting本人のアニメ化された顔がSOUTH PRAKのキャラっぽくて笑った!
でもねぇ、なんだかんだと両方でわめいていても
結局は「同じ穴の狢」なのが笑えますね~
この映画、間違っても生態系とか動物保護云々なんて大そうなテーマのものではありませんからね。
一番、ブラックだな~と思ったシーンは
Barryが人間の女性Vanessaと仲良くデートをしていたら、Vanessaの膝に虫が飛んできて、彼女はとっさに(いつもの癖で)たたき潰してしまうのですよね。勿論、「犠牲」になったのはBarryの同胞である「虫」…。Barryにしてみれば、自分の目の前でそんなことされるなんて!で、Vanessaも今のシチュエーションに気付いて「マズイことしちゃった!!!」
それでお互い、一瞬顔を見合せて
そして、意味なく、けたたましく笑うのでした。
日本人って、どうしようもなくなると、その場を取り繕って笑うことはよくありますけれど、向こうの人ってどうなんでしょう?
現実の世界を見ても…「ホントは怖い繕い笑い」
To be continued
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