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まちとも こころのおもむくままに

8050問題の研修会を企画

8050問題は、80代の親と50代のひきこもりの子どもが同居する家庭が抱える複合的な問題です。
まちともは、この問題への対応を仕事をしていた時から行っており、今も様々な場面で関わっています。
先日、市の民生委員の研修会でこの問題を考えていただきました。
民生委員協議会からの依頼で研修会の企画を行ってきました。

研修会の準備は5月頃から始め、民生委員として理解してほしいことを考えました。
地域で困りごとをかかえた方の相談に応じ、必要な所につなげていく役割を考えると、この問題がどんなものなのか、支援者はどのような所にいるのか知ってもらうことが必要です。
研修の形態を支援機関と当事者によるシンポジウムとしました。

その後、支援機関として地域包括支援センター、ひきこもり地域支援センター、障害者相談支援事業所の3者に依頼し、当事者としてお話ししていただける方をあたることにしました。
各支援機関に参加の打診と具体的な内容の打ち合わせをそれぞれおこなってきました。
1番困ったのは、当事者です。
誰に頼もうかとあれこれ考えましたが適任者がいません。
そうこうしているうちに、自分の足元を見るといるではありませんか。
NPO法人“T”の理事を担っていただいているAさん。
法人の事業所の利用者の母親で、理事会の時などによくお話ししていただいていました。
さっそく依頼すると、快くシンポジストを引き受けていただきました。

そんな準備をしながら当日を迎えました。
100人規模を想定し、それに近い民生委員のみなさんに参加いただきました。
地域包括支援センターからは、高齢者の支援に当たる中で、家族にひきこもりや障害のある方がいて、それぞれの関係機関と連携して支援に当たっていることが話されました。
ひきこもり地域生活支援センターからは、8050問題とはどんな問題なのか、ひきこもりの方への支援の課題などが話されました。
障害者相談支援事業所からは、市内で数百世帯がこの問題を抱えていること、身近で困りごとを聞き見守りしている民生委員への期待などが話されました。

当事者のAさんは、自分の思いを語られました。
80代のAさん、今はひきこもりの息子と障害のある娘との3人暮らし。
夫は数年前までAさんが介護していましたが、今は施設に入所しています。
息子や娘とは適切な距離間を保ちながら上手に対応しているようですが、何といっても自分の話を聞いてもらえる人がいることが心の支えになっているとのお話しでした。

8050問題は、家族丸ごとを支援する仕組みが必要ですが、今はそれぞれの支援機関が分立しているので、それぞれがきちんと連携して支援にあたることが求められます。
今まで家族を支えてきた親が、それができなくなった時、家族が崩壊する前に問題を発見し必要な支援機関につなげることも大切になってきます。
そして何よりも、今がんばっている家族の心の支えとなるような人がいることが欠かせません。

8050問題をかかえた家族に対して何ができるのか、考えていただくのに良い機会になったかなと思っています。

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