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高齢化マンション管理の難しさ

2024-07-15 11:45:59 | 日記
また私事ですが、実家(関西)マンションの管理組合総会に高齢の母親の代理で出席したことがあります。
自宅は阪神間住宅街にあり、高級マンションではありませんが、静かな環境と広い庭付きの1階だったので両親ともに気に入っていました。
ただ既に築50年を迎え、昨年大規模修繕(3回目?)を終えたところです。
総会には全60戸中十数名の出席者がありましたが、管理組合役員を除けば住民出席者はわずか数名でほとんどが75歳以上?と見受けられました。
さて総会議題のポイントは昨年行った大規模修繕工事の件でした。
何が問題だったかというと、
①費用は9,000万円程度だったそうですが、修繕積立金残高では足りず、住宅      
 金融支援機構から2,000万円の借り入れ(つまり借金)を行い賄ったこと
②最近の工事費高騰を受け、当初予算を大幅に上回ったため実は全部の工事を
 終えることができず、残りの工事は翌年以降に先送りになっていること
③直近3年間で各戸の修繕積立金が約2倍に引き上げられていること
つまり修繕積立金を倍に上げ、借金までしたけど全部の工事をすることができなかったので残りの工事は翌年の理事会で検討して下さいということです。
私はこのマンションの実状に驚きその行く末に大変危機感を抱いたのですが、他の役員や出席者の方々は皆さん落ち着いてのどかな雰囲気だったのがとても不思議でした。もう高齢なので先のことに関心ないのかな?
今後このような築50年、60年経った高齢化マンションが何十万戸、何百万戸と増えていくことでしょう。
不動産に関する永遠の論争の一つとして「賃貸か持ち家か」という議論があります。
概ね住宅ローンを払い終えれば自分の資産となり家の支出が減る「持ち家」派が優勢
のように言われることが多く特にローンを完済した後長く住めば住むほど「持ち家」が優位となる理屈です。
ただそれは人間の寿命が70歳とか80歳位の時代の理屈のように感じるのです。
今や90歳~100歳まで生きる時代です。
ローン完済まで仮に35年、その後30年、40年生きるとするとそのマンションは新築であっても築70年とか80年になります。
もちろん個々のマンションの立地や構造、修繕状況によって変わりますが、築70年経ったマンションにいくらの資産価値が残っているでしょう?
(逆に言うと築70年経ったマンションを買えますか?ということです)
またその時点で修繕積立金がいくら必要となっているでしょうか?
人間の長寿化によって「賃貸対持ち家」論争も新しい視点が必要かもしれません。


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