山奥の鍛治工房

趣味でやっている鍛冶作業の記録

忘れておった。もう一発

2008-08-03 20:26:25 | Weblog
 鍛冶作業の結果書くのを忘れていたので、別記事であっぷっぷ。
 ハシの製作の近況。
 強引に打ちのべ、ようやく形になってきました。
 16ミリ鉄筋おそるべし。
 16ミリから握り手は8ミリ付近と半分の直径。
 長さも150ミリから400ミリ前後までになりました。
 ちょっぴりグラインダーで削ったり何ぞして調整を図って、カシメピンを通す穴を
 鍛造バージョンで貫通させ、ピンを刺すつもりでおります。
 ピンも鍛造で作ってみるつもりでいます。

ターボde送風機の企て その2

2008-08-03 18:55:01 | Weblog
分解してみた自動車用のタービン。
銀色の部分が本体。
写っておるタービンはエキゾーストマニホルドにあって
駆動させているタービン羽根である。
ここで問題は発生した。
凶器である。(羽根の縁が尖って刃物みたいで怖い)
それはさておいても、こやつを留めておる多角形のボルト。
てっぺんの、マヨネーズの一昔前のキャップみたいなあのギザギザの
ボルトだが、外れん(爆)
 よう見ると、中心カシメてありますがな。なおかつ一部削られておりますがな(核爆)
 さてどうしようかい。
 はずれんとなれば,ボルトを摩って飛ばすしかあるまいなぁ。
 弱りました。

ターボde送風機の企てその1

2008-08-02 11:12:47 | Weblog
企てたるもの。自動車のターボより送風機に仕立て直す無謀なる試み。
この画像は対象となっておるソレ。
三菱のランサーエボリューションのエンジンに搭載されておるものであるが、
姿形は、それはそれは送風機そのもの。動力源が猛烈な排気ガスの流れでもって
エキゾーストパイプに設置されたプロペラを回転させ、直結駆動させている。
 我々アマチュア鍛冶であろうと,プロの鍛冶屋であろうと、火を熾さな作業にならぬ。
 茶色なエキゾースト部分から取り外した後は、手回しグラインダーで回転させるように
しむければ、手回し送風機となるし、モーターで回転させれば電動送風機になる。
 しかし、今現在保有している送風機に比ぶれば一回り小さいのだ。
 けれど、送風量はともかくも圧力がすごいかもしれない。
 

もう一度アップ

2008-07-26 17:45:46 | Weblog
鍛冶炉について。
画像があまりにも小さすぎて、再度アップップ。

平炉と通常の鍛冶炉との違い
火格子の位置が高く設けられているか、低く設けられているかの違い。
したがって、それぞれの特徴をば再度掲載。

平炉
1 大型の作品を作る上では最適。邪魔な壁がないため、局所加熱も可能。
2 鍛接作業ができないこともないが、火格子が高く設けられているがゆえに大量のコークスを必要とする。言い換えれば
  熱効率が悪い。

普通の鍛冶炉
1 熱効率は平炉よりも高い。炉壁からの輻射熱も加わる。
2 溝に近いためにあまり融通は利かない。幅広の作品を作る時に難あり。

 いずれも同じ火格子面積で、使用する燃料コークスの量もほぼ同じ体積で考えた場合こうなる。
 使い勝手について、上で下かということはそれぞれなので一概に言えない。
 火格子を低く置かれた鍛冶炉の方が、実際にはかなりのコークスが入る。従って火持ちはよろしい。

 

  

ヤットコ作り

2008-07-21 18:35:17 | Weblog
平成20年7月20日午後1時~1時30分 午後2時~午後3時頃

 久方ぶりに鍛冶作業を行った。
今回は、16ミリ異形丸鋼(通称;鉄筋)でもってヤットコ作り。
素材の切り出しであるが、16ミリの直径と言うことを考慮して
長材より150ミリを2本切り出した。
 作業の段取りとしては
 1.素材の切り出し 150ミリを2本
 2.平炉で加熱
 3.握り手部分の素延べ
 4.くちばし部分の火造り
 5.クチバシ合わせ
 6.カシメピンの製作
 7.ピン穴開け (火造り)
 8.ピンのカシメ
 9.クチバシの修正、全体バランス調整。
10. 完成

 としたわけであるが,今回は3.の工程までで断念した。
 夏場である。
 作業場としている納屋は、朝より日が差して温度上昇。
 窓とシャッターを全開するも、風が入ってくるも来ぬもコークスを焚くとさらに温度上昇。
 5分後には全身汗まみれとなり、叩くも叩かぬもとても耐えられぬ。
 強引に加熱して叩くも開始から30分で最初のギブアップ。
 1時間後に再開したが、これも1時間余りで2度目のギブアップ。
 ここで,思うたのが,工業扇風機があったらまだしのげたかもしれない、ということ。
 独特の暑さ、しかも湿気も何もない乾燥した暑さと熱気による脱水症状発現で体力を奪われた状態に近かった。
 工程にしても、今後,ハシを製作する上で見直しをしなくてはならない。
 まず、クチバシ部分となる素材の端を板にして,平ハシで掴み叩いて、握り手を作るか或いは2本とも板状に最初延べて作っていくべきか。
または長材をそのまま加熱して握り手を叩き出し、同じように叩いて2本切り出す方法がよかったか。2本分の長さに素延べして板にして2本分に切り分けるべきであったか。
 効率を考えた時、どうなるのか,と言う点が今回の反省点。
 画像に,作りかけのハシと並べて撮影したものは、同一材、同径の鉄筋の切れ端である(16ミリ径で,長さは125ミリ付近)
 倍に伸びているが、太さはかなり太い(爆)
 手打ちではかなり手間と時間がかかる。
 こういうときこそ、ベルトハンマー、あるいはスプリングハンマーがあれば楽ではある。
 次回の作業は、これよりさらに細くテーパー形状に伸ばし、クチバシ部分をできたならば火造る予定。
 
 追伸;画像の左下に何やら黒い物体があるが、これはガビガビに乾燥しまくった新聞紙が飛び散った金肌(酸化皮膜)により引火して燃えた後の灰である。流石にビビった。火がつくのが速ければ燃え尽きるのも速かったが、水ぅぶっかけて火種もなにも残らんように消した。
 
 
 

平炉と鍛冶炉

2008-07-13 15:29:14 | Weblog
久方ぶりの更新。
しかも,この半年間やった鍛冶作業より,平炉と通常の鍛冶炉との比較。
模式図を用意してみたが,相変わらずヘタレである.その辺りはご容赦。
どちらも,構造的に変わりなく、上げ火床の部類。
 ただ違うのは、耐火レンガの上縁から、火格子(ロストル)の上縁までの
距離(深さ)が異なる,と言う点だけである。
模式図では浅く深みをつけてあるが、実際には耐火レンガの上縁と高さが
一緒というものがある模様。

 使い勝手は、というと
 平炉の場合は,大型のもの。あるいは鍛接を伴わない物を加熱するには充分である。
 邪魔となるものがないのでコークスのかき寄せは楽である。
 鍛接も一応はできないこともないが、熱の逃れを防ぐにあたって大量のコークスを
周囲に盛り上げる必要がある。
 積層材を製作するうえでは、かなり不利になる。

 鍛冶炉の場合は、熱効率の上では平炉よりも上であるが,かき寄せ,掻き揚げが
一方向にしかできない。
 鍛接をする上ではすこぶる効率がよい。
 積層材を作る上では,このタイプにするべき。
 
 これらを兼ね備える場合には、形状もスリバチ型または舟底型にするのが最適であろう
と考えるが、いまだに手つかず。
 また、送風機の性能次第では,平炉でも通常の鍛冶炉に匹敵するものになろう。
 とりあえずは、風の吹き上げ高さがどれくらいになるのか。
 また気室の大きさも関係してくるし、置いた火格子の間隔も狭ければ,圧力が高まり
吹き上げもよくはなるが、必ず形成されるスラグにより塞がれる確率が高くなる。
 このあたりの問題もある。


 



コンニャクの花

2008-05-18 19:54:54 | Weblog
 鍛冶作業とかけ離れて、珍しく季節の記事。
 画像は庭先に咲いたコンニャクの花である。
 コンニャクそのものは幼少時より見かけていたが、
 数年前に一度花が咲いた。
 地味でグロテスク。
 この花の学名もまた酷い名である。
 巨大なものは高さ1メートル以上になるとか。
 しかし、ここは粘土質であるため、草木が芽を出すにはかなり難儀な
土質であるが、ようもようも咲いたものだ。
 ちなみに、今年見かけた花の全高は地上から約5~60センチ。
 イモも大きくなっておると思われるが、枯れ果て絶えてしまう可能性もある。
 

連休はこんな作業に

2008-05-06 20:39:00 | Weblog
 連休が始まると、大体は百姓であるのだが、この度は弟がおって助かり、帰った時点で百姓は終了していた。
 作業ログ。
 5月3日 作業時刻定かならず。5時間。連休前にこさえたブツを研磨しエッチング。鍛接作業するも、金床が極端に斜め右に傾く。無理矢理S45Cで当て金を作る。
 5月4日 ほぼ一日中作業。積層材製作。金床の位置修正。ヤケド連発。1・8kgハンマー復活。積層材も何層に綯ったやら不明。
 5月5日 板に延べてけがき、平タガネをもって切り取り、グラインダーでもって成形し、鍛鉄、鍛金をする。前日の大叩きがたたり、マメができてハンマーが握れん。加熱には竹の消し炭を使用。火力がよろしい。ついでに鍛接実験。くっつくことはくっついたが、コークスよりも時間がかかる。
 作品の加熱時、一瞬赤熱した状態で模様が浮き上がっていたが写真取らず。
 5月6日 出来上がったブツの大研磨とエッチング、そして仕上げ。できたものが画像。研磨時にはリューターと電気ドリルのチャック接続部が発熱。うっかり触ってあっちゃっちゃ~(爆)スプレータイプのグリスを吹きつけると煮えくり返って煙が立った……。
 ドリルで穴開けするも刃が立たぬ。センターポンチでガッツンガッツン打って半ば通して穴開け。
 布ヤスリで擦って擦り磨き、高温のミョウバン水の中に放り込んだ瞬間、見事な模様が浮き出た。
 もう一つあるが、これも上手いこと浮き出た。連休前に作ったブツは研磨し過ぎ、縁が鋭利な刃物状態となったため、あえなく出すこともなく終了。
 
 一日中、炉の火を絶やすことなく作業するにあたり、休憩時に竹炭の粉炭をば炉のコークスを掻き揚げた直後に放り込み、その上にコークスを被せた。
 粉炭はジガジガと燃えるだけ。風を送ると火が熾って再び作業することができた。これも一つの知恵。

新兵器導入

2008-04-27 19:18:28 | Weblog
 鍛冶作業は、百姓がメインになったため叩く時間は限られるようになった。
 竹炭による鍛接実験は、竹炭の状態がまだ湿り気味であるため見合わせ、製作中の何ぞらの加熱に用いたところ、
てんこもりに炉に盛ったのに1時間で燃え尽きた。火力はほどよい。
 鍛金の技法で鉄をば打ち鍛えて、打ち絞って製作した何ぞらであるが、それを研磨するにあたり、以前はディスクサンダーでもって恐ろしい思いをしながら削っていた。
 弾き飛ばすのはもとより、へたこいて作品が体に高速で直撃する可能性もあった。
 怪我をする前に改善。そこで、電気ドリルを使ったリューターをもって研磨することとし、今回それを導入した。
 フレキシブルなので自由自在。固定金具も90度角度を変えられるため便利。
 実際に研磨してみると、両頭グラインダーやディスクグラインダーのように火花は散らない。これはよい。ただ慣れるまでが大変ではあるがこれは便利だ。(逆回転は不可。アタッチメントが外れてしまう)
 アタッチメントとしての軸付き砥石は別売りである。
 画像のドリルは既存のドリルであり、回転数は可変方式である。
 


検証実験~竹炭は鍛冶燃料として有効か?~

2008-04-20 18:28:28 | Weblog
4月19日(土)AM9:45~PM17:00
検証実験。
得た竹炭(消炭)が鍛冶燃料として有効か?を実験。
大炭も粉炭も土灰も微塵粉も一緒くたの大カオス状態で実施。
新聞紙1枚で一発着火。しかしながら消したときの水分のために重い。
燃焼している最中にも燃えておらん部分から盛んに湯気が立ち上った。
終いには、炉からも蒸気が発生した。(どこでどう水分含んだんや?)
最大送風しているのが画像である。黄色い炎が出ておるが、これ未炭化部分のものと
思われる。
 温度は湿っておるにもかかわらず1000度以上は出ているものと思われた。
 しかし、これでもって鍛接するとアリャリャのリャ~。
 鍛接技がヘタレました。温度が上がっておらん。外れる。なんでじゃ~。
 仮付けはうまくいったのに、かき寄せた炭が湿っとったためか、はたまた猛烈な勢いで
燃え尽きて素材だけが取り残されたためか。含有するケイ酸塩に阻害されたか。

 竹灰のスラグもまた強烈。火力がなくなって勢いもなくなった。送風機だけが空元気に回っとる。
 送風管が竹炭のこまい奴で詰まっておるがな。(爆)
 それを抜いても温度が上がらん。みれば、ロストル状に水飴の硬い奴がへばりついたようにスラグが
埋めとる。それを取ったらば、莫大燃え出した。
 なんだかかんだか、コークス以上に灰が多いな。
 画像の右上に、ミニ十能があるが、それがロストルを埋めた竹灰のスラグ。冷えると緑色っぽい色をして
おり、ヘタマイトと呼ばれるもんになっていた。
 画像のようにてんこもりにしたって、これでも1時間も保たんよ。
 火造りするうえでは、ええ火加減であった。鍛接する上では、ちと難があるようじゃが、これは含む水分と
送風加減によれば解決できるんじゃないかと思われたが、自信はない。
 結論からすれば、鍛冶燃料としては使える。しかし、含有するケイ酸塩によってスラグが多い。鍛接もそれに阻害される
可能性もない、とは言い切れず。
 乾燥させた炭で鍛接実験だけ、再試験しよう。