MY LIFE AS A DOG

ワイングラスの向こうに人生が見える

雑感

2010年05月04日 23時35分14秒 | 雑感
先週、報道ステーションに寺島実郎氏が出演し、加熱するマスコミの沖縄報道を婉曲的に批判した。

鳩山首相の対応の不味さを嘲笑するばかりのマスコミ報道に対して苦言を呈したものだが、個人的には非常に的を射たもっともな指摘であったと思う。

そもそも、沖縄の声にほとんど耳を傾けてこなかった従来の政府自民党の対応を、振り返って批判的に報じているマスコミはほぼ皆無であり、その一方で、沖縄の負担軽減を口にした鳩山首相をまるで“無能”であるかのように扱い、日本が今後とるべき基地政策の在り方についての将来的なビジョンを一向に提示しようとしないマスコミの姿勢は野次馬根性丸出しで無責任極まりない。

“アメリカが怒っている”とか“鳩山は優柔不断だ”とか“さっさと解決して見せろ”みたいな他人事報道を垂れ流すだけの大手マスコミは基本的に鳩山首相と大差がないように思う。

寺島氏の批判に司会の古館伊知郎氏がむきになって反論していたが、だったら“基地は現行案のまま行くべきだ”と正々堂々と主張すべきではないか。日本人として、沖縄の基地問題にどう対峙してゆくべきかを論じずして、鳩山の迷走ぶりを嘲笑するだけでは、ジャーナリズムとは言えないのではないか。

いままでの経緯を全く踏まえずに“最低でも県外”などと軽々に発言して、墓穴を掘った鳩山首相は確かに愚かだと思うが、我々全体を含めて、単なる揚げ足取りにならない、本質を捉えた議論をもうそろそろ始める時期なのではないかと思う。
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