私たちは日々の生活の中、
怒り、悲しみ、喜び、様々な感情を複雑に感じながら暮らしています。
社会の一員、家族の一員として居るためには、その感情を全て表に出しながら生きることは困難です。
時には「怒り」「妬み」を感じても、
なかった事にし、「喜び」すらも表に出しにくく感じたり。
しかしそれらは、本当になかったんじゃなくて、「一旦なしという事にした」
だけのもので、
心の奥底に沈めたビーチボールのような物です。
本当は浮上するはずのものが、力によって底に沈められたままの感情が沢山存在していませんか?
傷ついたり怒ったりしながらも、なんらかの理由で表現できなかった事が、過去においていくつもあるかもしれません。
他人に表現しなくとも、自分の中ですら無視してきた感情は、大きくなればなるほど水面に上がろうとして、それを押さえるには更に大きな力を必要とします。
大きな感情を押さえつけることに慣れてしまうと
「小さな幸せ」「小さな悲しみ」「ささやかな日々の喜び」
のような微細な感情を感じ取る力が鈍ってしまうように思いませんか?
クリパルヨガは、心の中に存在するそんな「思い」に光を当て、感じる能力を取り戻すための手段です。
それは自分にとって都合の良い感情だけではないかもしれません。
ヨガの動きで感じる、ぎこちなさや緊張感、体の硬さや思い通りにならない感覚、人より自分はできないと思ってしまうこと。
それらが仮に不快なものだったとしても、
それに圧倒されて再度見て見ぬふりをしたり、悪者扱いしないでほしいのです。
最初は少しずつ、許容範囲の中で、
無意識の中に埋もれていた感覚をあえて観察して、その重たさを感じたり認めたりしてから
自分の中を通過させてあげて下さい。
体の動きを通じて感じること、思考のパターンは、日常生活にもリンクしています。
ヨガの練習はヨガだけの練習ではなく、日常のあり方そのものです。
練習を続けて居ると、いかに自分が自分をジャッジしたりダメ出しをしたり、固定観念に縛られていることに気付くかもしれません。
どんな感情に気づいても、せめてヨガをしている最中だけでも蓋をせず、解放してみてください。
「あー、今私はこんな風に思っているんだ。
そーなんだー。」
その繰り返しが、自分の本当の思いを豊かに感じる心を取り戻し、
水面下に沈める前に消化できる力を養っていくことに繋がるのではないかな、
それが本当の意味での「リラックス」した状態なんじゃないかな、と思っています。
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