評価3
再読(前回2019年6月16日)。
探偵倶楽部というVIP専用の調査機関が警察も手こずる難事件を解決する物語5作品。
①偽装の夜
②罠の中
③依頼人の娘
④探偵の使い方
⑤薔薇とナイフ
短編だけに大仕掛けのトリックはないが、男女の心のすれ違いを軸に意外なトリックが良い味付けとなっている作品集。私の好みは、奥さん二人が「どうせなら旦那二人消しちゃいましょう!」と結託してしまう「探偵の使い方」。
「探偵の使い方」の最後の方に出て来る、VIP専用だったはずの探偵倶楽部員の反省の弁に笑ってしまった。
「今回のことはわれわれ自身にも問題があったと思っているのですよ。探偵倶楽部のレベルをあまりに下げすぎたばかりに、こういうことに巻きこまれたのだとね。」