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パリ五輪で「トランスジェンダーの元男性が女子ボクシングに出場して勝利した」は誤り。生まれつき女性(篠原修司) - エキスパート - Yahoo!ニュース

 2024年のパリ五輪のボクシング女子66キロ級に出場した選手に対して「トランスジェンダーの元男性が女子ボクシングに出場して勝利した」との指摘がX(旧Twitter)で拡散し...

Yahoo!ニュース

 

 ネット上で本当は男性であって、おかしいという意見が主流であった。それをこの記事は、「生まれつき女性」と指摘。誤解を解こうとする記事のように見える。

 何だか本当は男のくせに女性の競技に出るなんて、あまりにフェアではない。そういうことなんだろう。

 とはいえ、とりあえず外見は男性。染色体は女性であった。という人なんだろう。さて、ではそういう人は男か女か決定することができるのだろうか。僕は「できない」と考える。

 自然というのは不思議なもので、男とも女とも言えるような存在を作ってしまう。人間でもそういうことが起きる。それを私たちは病気であるとか、遺伝子異常であるとか、色々位置付けの論理を組み込んでいく。今回はトランスジェンダーと名付けているのだ。これは言語による政治的行為である。

 社会は遺伝子の方に本質があると設定して、この人を女性であるとしているのだ。そういう意味で政治的行為。オリンピックではそういうことにしてルール化している。

 しかしながら、男でもあり、女でもあるという認識を持ってきてもいいのだ。どちらかに位置付けなければならないと皆信じきっているように思える。いわゆる容中律で考えればいい。男か女かというデコトミー(二項対立)、あるいは排中律で世界を位置付けているのだ。

 容中律については、拙ブログ参照のこと。https://blog.goo.ne.jp/meix1012/e/0edd74124c60aa8a783502f0f94c9ec3

 そして、オリンピックという競技の世界で、フェアであることを至上命題とする世界。「男か女か」というのはフェアそれ自体を位置付ける。

 実は自然は男とも女ともいえない存在を作り上げている。そこに人間社会が作った人為的なフェア(公平性)を適応させれば、そこは矛盾として現れる。今回のオリンピックのトランスジェンダーの問題は、まさにこの矛盾が現れたのだ。

 実は世界はこのような矛盾を抱えて存在するのだが、人間意識はこの矛盾を許容できないようだ。それが意識批判とか、概念批判になるのだが、人々の日常生活の中で培われたリアリティとは乖離がある。つまり理解できない。

 世界は正しいに向かう運動であるが、正しいが実在するかは疑わしい。そこで、どうにかこれまで正しいとしていたことに載っかってやりくりする。そういうことを意識は現在の意識を自己否定しつつ意識化して行くそういう運動である。

 あれ、ヘーゲルかな?

コメント一覧

syokunin-2008
競技スポーツが男女別なのは女性保護が目的で、小難しい西田幾太郎学派の講釈とは何の関係もありません。スポーツだが競技では無い登山は男女の差別は最初から無い。
東京五輪など陸上女子800メートルで金メダルを2大会連続獲得した南アのキャスター・セメンヤのように女性器があるが子宮や卵巣がなく、体内に精巣があって男性ホルモンであるテストステロン値が女性の通常の3倍の、アンドロゲン過剰症に対し
世界陸連がテストステロンの値が高い女性選手に対して薬などで基準値以下としなければ大会出場を認めない規定を設けたことに対し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)やスイス連邦最高裁に規定撤回を訴えたが敗訴。欧州人権裁判所(ECHR)賛成4、反対3と僅差ながら、セメンヤの当初の訴えが適切に審理されていなかったとの曖昧判決を下した
確かに落語の二なりのように両性具有は存在するし、自己ドーピンブ?のセメンヤ選手のような珍しい例も存在するが、それはあくまでも極々少数の例外で、社会の規則は多数派を基準にして作られます。やはり世界陸連の言い分の方が正しいでしょう。
陸上とは違い格闘技では命にかかわります。
ボクシング団体が禁止しているのに女性のパスポート所持を理由に出場させたIOCは「人権の保護」をあげているが、それより「人命の保護」の方が大切です。女性の放つパンチではない。危ないと試合途中で棄権した女子選手に5万ドルの報奨金をボクシング団体は支払った。
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