たまたまNHKの「キャッチ!世界のトップニュース」を見た。NHKを見ることはまずないのだが、妻がチャンネルを合わせていたということだが。
内容はBBCなどフランス、スペイン他西欧諸国のメディアの報道を取り上げるものだ。ということで、ロシア=悪というテイストで描かれている。
アメリカではバーガーキングがロシアから撤退しないことで、「命より金」だと批判を浴びているとレポートしている。そこで企業の社会的責任が重要になるとまとめている。企業の社会的責任が重要であるとの観点に同意するが、ただロシア非難に接合するだけではないかとも思ったりする。
次のようなtwitterを参考にすると、どう見えるだろう。
ロシア兵が来るとマリウポリで暮らしてる人々は安心ができ笑顔になります。
— MK✝️ (@sofimari21) April 3, 2022
本当の救い主、来てくれてありがとうとみんな言ってる
一緒に写真を求めたりもしてて、日常が戻ってきてます pic.twitter.com/Iewp1BxxtX
単純ではないということは、僕でも理解できる。それとも、このtwitter自体がロシアのプロパガンダだとでもいうのだろうか。
メディアは現実を縮減する(by 社会学者ルーマン)。その縮減はいびつである。縮減で何が隠されるのだろう。真実というよりは、真実を探し出そうとする意思ではないか?
NHKのテレビ番組では、ハンガリーで選挙でロシア寄りの首相が勝利したが、BBCはそれが問題あるとのニュアンスである。ハンガリーという国の歴史や文化、宗教を省みないと簡単に答えは出せないだろう。
そういう時にこそ、専門家や知識人が必要であるが、当の彼らがプロパガンダの片棒を担ぐだけ、そんな状況である。彼らも、メディアは現実を縮減するという”法則”の一部であっていいのだろうか。歴史や文化というコンテクストに乗せて事実を提示するメディアが皆無ではないことは指摘しておきたいとも思う。