仮説・1

確かに・・・あの朝
庭に探しに行ったら納戸の戸が少し開いていた。
そこは、以前野良猫が秘密基地にしているのを発見し、
簡易つっかえ棒をしておいたトコなんだけど、何故か外れていた。

覗いて探しても物音ヒトツ聞こえず、イキモノの気配は全くしなかった。
それに万が一居たとしても、おなかを空かせて出てくるだろうとタカをくくっていた。

けど・・・何日かしてもう１度調べて居ないので戸は閉めておいた。

のがまずかったんだろうか？

アタシは、ノラの邪悪な作戦にまんまと引っかかったんだと思うの。

ヤツラ、ムギが消えてからベランダに陣取って暮らしてた。
居なくなってすぐムギ知らない？って聞いたら
ものすごい必死なまなざしで、がんとして口を割らなかったのよね・・

あの頑なさでアタシは、もう旅立ったんだな・・・って思った位だもん

で・・寂しいし・・いつもぼんやりベランダのノラを眺めてた・・・。

ここに隠れてなよ！あのオンナ嫌いでしょう！
あたし達がうまくやってあげるわよ！静かにしてるのよ！

とか言われてさ・・
まんまと閉じ込めて後釜にちゃっかり入っちゃおう大作戦に引っかかったんだよ！

それを証拠にムギが帰ってきたらさっと撤収しちゃって
ベランダなんかに寝てやしないもん！

道でであって「うそつき！」って睨んでやったって、しらぁ～んぷりして
肉球なめてんだよ！超ニクラシイ！