毎日通る散歩道
さりげなく...実は圧倒的なお屋敷
多分老夫婦が2人で住んでる。
オープンにしてるから
庭を眺めるリビングとかが
垣間見える。
お日様がさんさんと入る大きなガラス窓の向こうに
概ねじい様が、新聞だかを読んでいる。
見事な枝垂れ桜の下
先日芝の張替えしてた。
こないだは、制服を着たお姉さんが
その大きなガラスを拭いていた。
あぁ定期的にお掃除頼んでいるのね。
今朝は、こざっぱりした身なりのばあ様がお茶でも入れるのか風情だった
いつもは見えない玄関の方も
隅々然り気無く素敵なこだわり
人生の終焉に向かって静かに豊かに過ごしてるんだねぇ。
素敵だなぁ。って思う。
人の生き様ってやっぱり滲み出るよね。
美しいか醜いか…構築するのは自分だ。
先日知り合いの個展行ってきた。
ずっとずっと描いてきて
やっと
銀座の画廊で開けたんだもの。
ボナール的な柔らかく美しい色彩の可愛らしい小品が並んでいた。
頑張ったよね。
久しぶりに会った彼女は
身なりから、物腰から
宝塚トップスターみたいだった。
ちいさな画廊は、人で一杯だったし
教授っぽい人と熱心に華やかに話してた。
アタシを見ても一瞬分からなかったみたいだった。
まぁ、銀座ったってプールトレーニング帰りに寄った身なりだし…
けんもほろろ とはこのことか?って態度であったので早々に退散した。
有頂天だったんだよね。
賞でも取ったのかな?
有力な賛同者が現れたか?
なにしろおめでとう🎉
でも…
ちいさな喫茶店の2階で個展開いた頃の彼女を知ってるとやっぱりちょっとした寂寥感。
それって置いてけぼり食らった感じだから?
イヤ…やっぱりトモダチではなかったね。って感じ
と言うか…自分ね
やっぱ醜いだろう…って思う。
ふっと誰かが立ち振舞い見て感じるさま。
駅のホームで電車待ってる姿
スーパーで買い物してる様子
ゴミ出ししてる姿
そんな然り気無いとき
自然の素の心根。人柄。
ピカピカに華やかな場所に
染みっ垂れた
くたびれ果てた姿は
そぐわない。
いらない造詣。芸術家だもの。
そこら辺は敏感よね。
ゲージュツ家のアタシもそうするかも。
都会に出てきてハラペコでも
どこにも寄らずまっすぐ駅に向かった。
電車を待ってるホームでふっと見上げた先に美がひっそりと堂々と佇んでいた。