ひたすら癒された話

いつぶりだかわからない森林浴

 

そこは、割と近場で子供の頃から馴染みの場所ではあるけれど

他の用事のついでに久しぶりに出かけてみたら

随分と変わってしまっていて、ムカシの面影はなく

もはやあたしの知っている場所ではないのだねと思いつつ

行ったこともない知らない奥に奥へと足を運んでいたら

そこは、思いもかけない光景が広がっていた

結構な観光地だけれど、人っ子一人いないまるで母島の森の中に居るかのような空気感

思いがけずって本当にステキ

こわいくらい誰もいない深い深い緑だけ

カナダのどこだか忘れた森林公園を思い出す。

何が起こっても絶対わからない緑と私だけの世界。

興奮を抑えきれずにおぼつかない足取りで下りていくと

突然ざわわわわわぁっと木々が盛大に鳴った

うれしいお出迎えが待っていた

その大歓迎にうれしくて木々を見上げてよろこんでご挨拶

そうよ。ちゃんと木々は、森は、出迎えてくれるのよ

モチロン時々知らんぷりのときもある。だけど木は、植物はちゃんと答えてくれる

見守ってくれる。答えてくれる。

ちゃんと答えてくれると安心する。答えてくれないと反省する。会話に値しないって判断されたんだな･･って

前も書いたことあるけど、ムカシのディズニーのマンガに出て来る森の連中は事実だよ。

あんなふうに木も動物も話してくれる。本当だよ。

なにしろ本当に久しぶりこんなに自然にやさしくすっぽり包まれること

水が見えたからもっと下に降りていく

ちいさな滝の音　なんて心鎮まるせせらぎの音

言葉なんていらないこの景色

赤い鯉がきれいだと大きめの石に腰掛けぼんやり眺めていたら

手前でパシャっ！と白黒の鯉が跳ねてみせた

非日常じゃなくてこれが日常で暮らしたい

自然に抱きしめられてずっとずっとそこに･･