細野豪志ブログ

衆議院議員 細野豪志の活動報告です

国会論戦再開

2007-09-30 18:11:08 | 国会活動
「福田総理はどうですか?」

新しい内閣に対する評価を聞かれますが、福田総理の所信表明と代表質問でのやり取りを聞いてからにしたいと思っています。ただ、議論に先立って結ばれた自公の連立政権合意を読むと、福田内閣の大よその方向性が見えてきます。

目に付くのは、「セーフティネット」「格差」など、民主党がこれまで主張してきたキーワードが前文に並んでいることです。重点政策課題の中にも、「後期高齢者医療制度における被保養者からの保険料徴収の凍結」「児童扶養手当の一部削減の凍結」「障害者自立支援法についての抜本的な見直し」「一円以上の全ての支出に領収書等添付を義務付け」など、民主党の主張を取り込んだものが目白押しです。

小泉・安倍政権が推し進めてきた(民主党の要求を拒否してきた)政策を180度転換するものばかりです。小泉チルドレンを含め、両政権を支えてきた議員が大挙して福田総裁支持にまわったという事実が、権力を維持すること自体が目的となっている自民党の姿を示しています。


驚いたことに、自公の合意には、民主党が取り組んできた「税金の無駄遣いを一掃」という表現も入っています。自分たちで組んだ予算の中に、税金の無駄遣いがあることを認めているわけです。

福田総理は自ら「背水の陣内閣」と命名しましたが、我々から見ると、民主党にひたすら擦り寄る「抱きつき内閣」もしくは「クリンチ内閣」です。政権の方針は、クリンチを繰り返すことで民主党との差別化を避け、総選挙を出来る限り先に持っていくことのようです。


開店休業が続いた臨時国会でしたが、民主党は立ち止まっていたわけではありません。すでに、年金保険料流用禁止法案、障害者自立支援法の改正案が提出済み。政治資金規正法案、肝炎対策などの法案も、間もなく準備が整います。

福田内閣は、あらゆる政策で民主党との「話し合い」を求めてくるでしょう。それが、我々の政策のつまみ食いや、結論の先延ばしを意味することは、これまでの経験でよく分かっています。すでに、これらのテーマは、議論を尽くして結論を出すべき時期に来ています。

これまで、与党の中には国会論戦を通過儀礼のように捉える向きがあり、我々野党の中にも、国会での議論に入るといつ与党に強行採決されるか分からないという恐れがありました。参議院の議席が逆転した今こそ、我々が発想を転換し、国民に最も開かれた話し合いの場として、国会を再生する責任があります。

現在、対立が最も先鋭化しているのがテロ特措法です。この問題は書き出すと長くなりますので回を改めて私の見解を書きたいと思いますが、国会の論戦を通じて、これまでのテロ特措法に基づく自衛隊派遣の実態を明らかにすることが最優先です。