部屋替え…そしてベッド

 今年度の身障棟は２年に一度の部屋替えの年。
20人中５人を除くほとんどの者が，一人部屋から二人部屋へ、二人部屋から一人部屋へと引っ越しだ。
８日９日の両日、スタッフ達は私達の荷物の運び出しや設置に大奮闘。
入所した時からずっとMさんとの相部屋だった私だが、５年目にしてついに一人部屋が与えられた。
４年間ルームメイトだったMさんとはかんしょうし合う会うことなく、お互いマイペースで過ごせたけど、早寝早起きの模範生の彼女、夜は７時半には電気を消してお休みになるので、その後私の方はベッドの上の落ち着いた明かりで過ごしていた。
これから２年間私の夜が明るくなりそう。
　そしてベッドが入ったことも嬉しい。
ナースから、健康維持のため水分を多くとるように言われ、言われるほどもとれないのだが、なるべく飲むようにしたら、やはり夜中にもトイレに行くようになったり、首休めのためのゴロンチョタイムをもらったりして、寝たり起きたりの回数も増えたから、少し前からベッドを取り入れる話は出ていたのだが、何しろ私は回転昇降座椅子やパソコン関係のものなど持ち物が多いので、そこへベッドとなると小さな部屋の圧迫感が如何ばかりかと想像すると、中々踏み切れなかった。
それでこの部屋替えの時期に…と考えてくれたのだろう。
まだ数少ない電動ベッドが与えられたので、高さも自由に上げ下げできるのが嬉しい。
介助の仕事は腰を痛めやすく、そんなスタッフ達には私達のベッドは高い方かいいのだろうが、自分の膝より高いと私は深く座り込めず、返って介助の負担が大きくなりそうだ。
必要に応じて簡単に上げ下げできるのは何よりだ。　　

薬の副作用

　いやー、参った参った。
膀胱炎の症状がみられるからと抗生剤の薬を出してもらって飲んでいた。
オシッコが近くなったり、残尿感などの症状がなくなり、ほっとする暇もなく、薬の副作用による下痢に悩まされる羽目となった。
薬を飲まなくなって数日経つ今も下痢は続いているから、よほど強い薬だったのだろう。
一番心苦しいのは食後すぐにトイレに駆け込みたくなること。
まだ食べている人がいる中、その食介中のスタッフを私のトイレにつきあわせてしまうのがつらいので、みんなが食べ終わる頃に私の食事を…とお願いした。
今日は少し落ち着いたから、明日から元通りの時間で大丈夫かもね。　

浴槽にぷかぷか浮くものは

　先日の入浴日も、そして昨日も、浴槽のアクシデントで温まれず、シャワー浴になった。

私はいつも最後の方なんだが、私の介助に当たってくれたスタッフが、浴槽にぷかぷか浮いている大ちゃんを発見してしまったのだ！
朝から入る人は朝食後間がないから、催してしまう人もいるのだろう。
言葉の出ない人や意識障害の人もいるから、介助者の気づかぬうちに出てしまったとしても仕方がない。
大ちゃんなら見つけてもらえるけど、小ちゃんをやっちゃったら…。
みんな知らないうちにオシッコ温泉につかっている時もあるだろうなぁ。（笑）

３月の顔

64回目の誕生日の月もあっという間に過ぎて、いつの間にか３月のカレンダーがくばられた。
怒りん坊将軍様はじめ、ここではなぜか皆さん私を「可愛い」と言ってくれる。
首の痛みで顔もあげられず、泣きべそかいたり、しかめっつらして、声をかけられても返事さえろくにできない時もあるほどで、自分にうんざりしているのに…。
可愛いとまではいかずとも、桜咲く３月にふさわしい顔でいたい。
ちょっといい予告話も耳に入っていることだし…。

一粒チョコのバレンタイン

　今年のバレンタインは日曜日だったから、あちこちで若いカップルのデートシーンが見られたかもね。　
そんな甘いムードとは無縁だが、私のここでのバレンタインは、その夜の準夜勤に当たった人にスタッフを代表して、ほんの一粒の『感謝チョコ』をもらっていただいている。
一粒だけなので、贈る方も受け取る方も気楽なものだ。
ハードな夜勤業務のお疲れを癒やすにも足りないだろうけどね。（笑）
その今年の幸運なお方は、いつも威勢の良いやくざの親分。
「はい、バレンタインのプレゼント」と渡したら、「ありがとう。もろとくわ」と、気持ちよく受け取ってくれた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

今年の節分の赤鬼さんと青鬼さん

　2月３日は節分だったが、今年はその日が水曜日で入浴日に当たったことから、一日早い豆まきとなった。
みんなが豆を持って待ち受ける中、例年のごとくふわふわスポンジの刀や棍棒を持った赤鬼さんと青鬼さんの登場。
　赤鬼さんの正体は昨年から変らず、我らがヒーロー怒りん坊将軍。
寂しがり屋のくせに何かお気に召さないことがあると、真っ赤な顔で人を跳ね飛ばすようなお言葉を発し、わめきちらし、手がつけられない。
そんな怒っている時の顔のような赤鬼の面をかぶらせたら、ご機嫌うるわしくなったので、おそらくこれからも毎年節分には赤鬼さんになってもらうことになりそうだ。
　青鬼さんの正体は、限りなく優しい介助スタッフのＫさん｡
こんなに優しい男は他にいないと思えるほどの人なのに、なぜか私の口から出る彼の呼び名は「悪魔君」…。
　怒りん坊将軍に悪魔君、私の呼び名の世界でぴったりの二人が今年の鬼役だった。

男性看護師さん

　２年程前だったか、男性の看護師さんが入ってくれ、怒りん坊将軍などを喜ばせていたが、いつの間にか彼、特養の介護職員に変身してしまったらしい。
医務室はまた女性だけになっていたが、今日の入浴後のケアに突如現れたのが若い男性看護師さん。
コロナで人との接触を恐れ、別の道を求め、ここから去って行った人もいる中、 入って来てくれる若者もいることが嬉しい。

ついにコロナが熊野へ

　ついにコロナが熊野へ！…という報道から２日が過ぎた。
どんな人がもらい受けたのだろう？
その人からまた一人二人と広がっているかも知れない。
都会では入院待機者があふれているらしい。

今年の目標

　先日のお茶会の時の写真が“ゆうなん通信”に載るらしい。
お茶会の雰囲気が出たものは、私を撮った写真ぐらいしかなかったそうだ。
「お菓子を撮って」とお願いしたのがよかったかな（笑）
モデル料の代わりに、出来上がった紙面を見せてもらいましょうかね。
　お茶会の写真は葉書に入れて母上にも郵送した。
今年の目標として、月に一度母上にこんな写真入りの便りをしよう…なんて思っているのだが…。

クロちゃんの三連続の入浴介助は宝くじ並み

　昨日の午前中に食堂のお正月の飾り物が撤去された。
そして午後から新しい年のリハビリがスタート。
さて今年はどんな年になるんだろうな(？)
暮れから新年にかけ、珍しく三連続クロちゃんの入浴介助に大当たりしたから、宝くじでも買おうかしら(笑)