朝から今日は市場へ行くというのでまた一緒に行く。
パリに比べて、地方は物価も安い。また蜂蜜を買った。
市場の外では、ガラクタ市のようなものが行われていた。こういうところに掘り出し物がありそうな気がしたが、時間があまりなく出店数も少なかったので、ランチは家で食べるため、早々に帰ることにした。
バンジャマン(つづりはBenjaminで英語と同じ), 英語読みはベンジャミンだがフランス語では変わる。でも愛称はフランス語でも「ベン」だそう。
ベンは双子。そっくりな兄弟が近くにいるらしい。
アンヌリズはランス生まれだが、ベンは田舎だと、日本に来た時アンヌリズが「私は京都、彼は嵐山」と言って笑っていた。
そのせいか、ベンはどこか朴訥としている。
その彼はおばさん経営のハンバーガ―の店をパリで任されていたが、通勤が大変だったのか、味もよく人気の店だったのに、パリのハンバーガーの店の経営を他の人に譲って、ランスで働いていたが、ちょうど私が来る前にいい転職先が見つかったと喜んでいるときだった。シャンパン(フランス語では、シャンパーニュ)に関係する会社らしく、研修中と言っていた。
シャンパンが好きな人なら彼の話はきっと興味深かっただろう。
私のフランス語の力と、シャンパンに対する乏しい知識では、彼の説明は豚に真珠だったかもしれない。
それでも彼は、知人のお店などいろいろ連れて行ってくれた。2010年に初めて訪れたときも感じたが、
丸ごと、シャンパンの町、いや地方なので、どこへ行ってもまずはシャンパンという感じ。
こんなにたくさんのシャンパンを見るのは初めてだ。
まずランスの小さなテイスティングの店。
私は雰囲気でお酒をいただくタイプなので、量も飲めないし、機会もそれほどない。毎日飲むのは、フランスに来た時くらいだ。
それでもテイスティングで飲み過ぎてはいけないし、かといって飲まないというわけにもいかない。
シャンパーニュでも村によってももちろん品質が違うし、品種やブレンドもまたさまざまだった。
残念なことに どれが好きかと言われても私の舌はいい加減なものである。
そんな私が好きだと感じたのは、彼によると「ブランドブラン」と呼ばれるシャルドネのシャンパーニュのようだった。
パリ郊外のカップルを出発するときJフィリップ(彼の実家はブルゴーニュワインの葡萄畑がある)に、赤ワインを一本プレゼントしてもらっているので、荷物を増やしたくないが、シャンパーニュは買わないわけにはいかない。しかしまだ一軒目の店である。
大きいのを1本だけにして、小さな瓶を少し買ってみることにした。