毎年うちでは、練馬系大根を使って切干大根を作っています。
練馬大根と言えば、沢庵用に使われる、まっすぐで細長い形をした品種。
みずみずしくて辛味はそれほど強くなく、生で食べてもぽりぽりと美味しい。
大根もそろそろ畑では傷んできます。
土から上に出ている部分が凍結を繰り返してしまうからです。
切干大根はマーケットで販売するため、そして畑に残った大根を、春が来るまでの間なんとか長く食べられるよう自家用も兼ねて、作ります。
作り方はいたって簡単です。
乾燥して晴天の続きそうな日を選び、大根を皮付きのまま、細く切っていきます。
この「切干大根突き」というスライサーが便利。
そして、ザルに重ならないよう広げて、日当たりの良い場所に置きます。
夜は軒下にしまいます。
これを4日くらい繰り返すと、こんなふうにカラカラになり、完成です。
野菜の高騰がニュースになり、今年は特にひどいようですが、もともと寒さが厳しいこの時期に野菜の出荷量が減るのは、ごく自然のことだと思います。
そしてこのような季節は保存食を取り入れる工夫が昔からされてきたのも、自然のことなのでしょう。ひじきのような海藻だって、葉ものが少ない時期にはありがたい。
本来夏の野菜で体を冷やす茄子やピーマンの値段が高騰しているというニュースの映像を見ると、なんとも不自然な出来事だと感じてしまいます。