9月のメモ

山の端にかかる白雲天高く
吹き降ろす風に揺れる髪。

染めたての髪をなびかせ丘に立つ
風に紅葉の赤潜むを聞いて。

青葉と紅葉の中間がある
青春と大人のそれはどこ。

手のひらのメモ

秋雨の寒さ触れる手の温もり

あなたのてのひらの大きさと
あなたの指の爪のかたちを覚えてる

手を繋ぐことに理由の要らなくなったことの幸せ

繋いだ手を離して別々の家に帰る哀しさ

誰か来ない？

若い頃一緒に創り上げる音楽があった。
だから戦友だと思ってる男の子が
「今、銀座で独りで飲んでる。誰か来ない？

1人分の肴の写真と一緒にSNSに流れてきた。

春に一人友達を亡くしたばかりで、

それは悔しい別れ方だったから…

まさかバカなこと考えてないんだろな？

汗だくになってあわてて駆けつけたら
何のことはないちょっと仕事で疲れてただけで。

200人も繋がってる友達がいて
本気で心配したのお前だけだったよ
「お前いい奴だな」
ってさ。

25年前からそうだけど、
気がつかなかったの。

友達じゃない。