三日ほど小さく鳴きおり空っぽの娘のベッドに丸まる猫は
帰省した娘に背を向けて座りおり短い尻尾の時折ふれる
水溜まり飛びこすように駆けてゆくパジャマ姿のあとから猫は
差し支えなければお越し下さいと紫陽花もようの葉書とどきぬ
琺瑯の鍋に艶めくさくらんぼくつくつ煮つつ礼状を書く
あっ、くるりんと回ったよねっ!この辺り薊咲くらし種子ひとつとぶ
以上6首採っていただきました。
私の歌には猫がよく登場するのですが、先日、「猫という字を間違って覚えておられますよ。」とご指摘いただきました。慌てて詠草のコピーを確かめたらたしかにつくりの「苗」の部分の「田」を「由」と書いているではありませんか‼︎しかも、もう3年ほど前から。…恥ずかしい…毎月校正も参加してるのに。指摘してくださった方が「谷口さんのことだからまた変わった動物を飼ってるのかと調べました」とのことでさらにさらに赤面したのでした。思い込みっておそろしい。
これも月詠が手書きであるからこその出来事でなにかとてもあたたかいものを感じました。
ありがとうございます(=^x^=)