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Tシャツとサンダルの候

雨の宮島

11月2日


予報では、

『午前中10時頃までは弱雨。その後時間の経過と共に雨脚は強くなり、昼過ぎには猛烈な雨』

となっている。


となると、午後からの観光は無理だろう。

午前中一杯で廻れそうなのは・・・


あそこはどうだ?



宮島だ。

早朝のフェリーに乗る。

さすがにこの時間だと、数組のヨーロッパ系外国人の姿は見えるが、殆どが日本人ばかり。

ツアー観光中心のあいつらは一人もいない。


しめしめ



大鳥居が間近に見えてきた。

着岸だ。



小雨そぼ降る宮島。

神の御使いも、こんな日は松の木の下で雨宿りだ。






大鳥居にカメラを向けるのは、ここでの決まり事だ。


パシャ



厳島神社の方を見ると、こんな早朝(8時半前)なのに、もう観光客を受け入れている。


さてどうすんべ。


厳島神社は過去に訪れている。

今回の主題と言えば、まだ登ったことがない弥山(みせん)である。

弥山に登るとしたら、雨が本降りになる前の今しかない。

この日はこの後何回も、行動の選択を迫られる事になる。


弥山へはロープウェイが便利だ。

先ずはロープウエイ駅へと歩を進めよう。



千畳閣



秀吉が安国寺恵瓊に作らせた寺院との由。



五重塔

画像を見ても、雨の筋がみえる。

少し雨脚が強くなってきた。


急ごう。



ここか。




様式が違うロープウェイを二つ乗り継ぎ、最終の獅子小岩駅へ




獅子小岩駅から望む弥山。

ここから30分ほどで登れるそうだ。

ただしこの雨だ。


ここで2度目の選択を迫られる。

山靴も合羽もザックも持っていない。

持ってる装備と言えば、一本の傘とスニーカーだけ。

ここで改めて再考すべきだろう。

雨に濡らす事が出来ない一眼レフを下げて、弥山に登るべきか、否かを。





登ろう


どうにかなるさ。



登ってみたら、登山道はよく整備されていて、スニーカーでも何の問題もなく歩ける。




山頂手前の広場には幾つかのお堂がある。

どれが何という名のお堂かは、信仰心など皆目ない私には分からない。









弥山は花崗岩の山である。

福岡の宝満山で見るのと同じく、このスパッと切ったような割れ方は、花崗岩独特の物だ。



頭をかがめて進むと、





この山最大の難所が現われた。

この旅の履き物と言えば、このスニーカーひとつだけだ。

明日以降、じゅくじゅくに濡れたスニーカーを履いて、旅など続けたくない。

飛び石を慎重に選び、無事に難所を突破した。



節理の間から見えてきたのは、




山頂展望台だ。

取り敢えず、山頂標識を撮ろうとカメラを構えると、


あれ?


何かおかしい。

ディスプレイに見たことがない表示が出てるし、シャッターが切れない。


(しまった!雨のせいで壊れたか。)


冷や汗を掻いたが、電源を入れたり切ったりしている間に、カメラは意識を取り戻してくれた。


パシャ



何とか撮る事が出来た標識。


いずれにしても長居は出来ない。

これ以上カメラを濡したら、本当に壊れてしまう。

山頂滞在時間30秒。

とっとと下山だ。


カメラはカッターシャツとTシャツの間に入れた。

無様な姿だが、これが今私に出来る、唯一の防水手段なのだ。



厳島神社まで降りてきた。

そろそろカメラ君に目を覚まして貰おう。


オーイ、起きろ



何と!

人だらけだ。



朝一番はあんなに疎らだったのに。




受付も長蛇の列だ。

それでも一応は並ぼうとした。

その時、

私の背後から、あの脳天に突き抜けるような言語が襲ってきた。


「我很期待!」

「是的 、是的 !」

「◎▲&◇#!!」


私の精神は一瞬にして瓦解。

最後の選択は躊躇いもなく、


『もう帰ろう』である。


ただせめて、あれだけは食ってかなきゃ。



あなご飯だ。




ウヒヒ

少し気分を持ち直したぜ。



ちゃんと土産も買ったしね。





雨に煙る大鳥居

最早強雨と言っていい降り様だ。

結果的に私の選択は正しかったようだ。



この日の宿泊はRVパーク豊平どんぐり村

温泉も施設に併設の龍頭の湯だ。

屋根下に止められるのが、ここを選んだ理由である。

なんせ土曜日は、災害級の大雨らしいのだ。


走行距離88km 累積走行距離518km

コメント一覧

minou_yamatai
他の国の人はいいんですよ。
人にもよりけりですが、概ね控えめですもん。
某大陸人だけは、はなから周りへの配慮と言う感覚が欠落してますからね。
何度奴らに向かって爆発したことか。
虫主婦
ワタシが宮島に行ったのは4年前でしたが
あの頃はまだC国や外国の観光客は少な目でした。
厳島神社は夜明けから開いています。
早朝参拝客がいないときは、受付の宮司さん(職員?)が笛を吹いていましたよ。風雅。
あまりの観光客で、舞殿の床が沈みそうですね。
ワタシも、京都などの観光地にはもう紅葉や桜の時季は無理とあきらめてます。
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