柴田よしきさんの作品です。
一言で言えばハードボイルドタッチの人情ミステリーというところでしょうか。
主人公の花咲慎一郎は元刑事で私設保育園の園長であり私立探偵でもあります。
短編の連作で読みやすく、呪いの藁人形とか生まれたばかりの赤ん坊の捨て子や盗まれた骨壷やらのキーワードで興味をそそられます。
色々な人々との関わりが絡み合ってそれも面白いです。
彼が主人公のお話は以前にも何作かあって読んでいますが柴田さんらしい語り口だと思います。
新宿という街の中で彼は闇の中に葬られそうになる母子を思い、
人々を救おうとしていく姿は潔くて惹かれるものがあります。
ミステリーだけどほっとできるところもあったりして楽しめた小説です。
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